「なんとなく理系」ですごく後悔している話

 

16歳の僕は「なんとなく理系」を選んだ

 

まだ右も左も分からない高校時代に文理を選択させるのはなかなか厳しいものがあると思う。

数学も物理も得意じゃない僕は、なんとなくで理系を選んだ。

 

それは「就職が良さそうだから...」といった社会のことを何も知らない16歳の貧弱な発想から決めた選択で、おかげで現役で東大を受験した際は数学で0点を取って盛大に落ち、浪人の一年間は苦手な理系科目をなんとかするのにほとんどの時間を費やした。

 

東大に再度落ちたものの、どうにか大学に行くことができた。学部は理系。今現在4年休学中という状況にいる僕だが、今回は「なんとなく理系」という選択をした結果、すごく後悔していることについて書いていく。

 

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1. 文系と比べて圧倒的に時間がない

16歳の僕はまさか苦労して入った理系の学部で、理系と全く関係ない活動をし、それにのめり込むなんて思いもしなかっただろう。執筆にイベント開催に全国を飛び回り、趣味の海外一人旅でふらっと飛行機に乗り日本を飛び出す。そんな生活になるなんて誰も予想できなかった。

 

そしてそんな生活をもっと自由に頻度を上げてしたいと思っても、理系には文系と比べて圧倒的に時間がない。

 

ここでいう文系と理系は僕が所属する大学の話なので「俺は忙しいぞ!」「お前は真の理系じゃない」みたいな罵倒はやめてほしい。

 

僕の場合は大学1年のときは週5で1限があり、週1の実験のレポートに土日が潰れた。

2年、3年は授業数こそ減ったものの実験のレポートが難しくなり、勉強のレベルも高くなりテスト前はしんどかった。

 

 

 

とにかく執筆や旅に時間を割きたかった僕はいかに自由な時間を増やせるかに頭を使った。

幸いこの活動に目覚めたのが大学3年からで、それまで単位を取りまくっていたおかげで余裕があった。

 

 

まず過去レポを手に入れ参考にすることで実験レポートを書く手間を大幅に削減し、履修案内を片っ端から読み全休を週二日作ることに成功した。

 

これでだいぶ自由な時間が増え、週末に授業が終わったらそのまま羽田空港に向かい3日間だけ海外に1人でふらっといくみたいなこともできた。

 

ただ一方でこんな工夫をせずとも、文系の人は圧倒的に時間がある。

 

最近一番びっくりしたのが、僕と同じ大学の3年生の人が、もう秋学期だというのにテスト以外で今年大学行ったことがないと言ってたことだ。

マジかよ。こちとら授業は全部出席点あって、行かないのかなりマズイし、実験なんて遅刻しただけで落単の危険あるのに。どういうことやねん。

 

こんな感じで時間にゆとりのある文系の人は授業に行かずに長期インターンに行ったり、海外に長期で行ったりと学外で色々な経験を積むことができる。

 

 

僕自身、学外でいろんな経験を積めるように工夫はしていたが、やはり時間という制約があった。

 

これら時間のなさに対する不満は、自分が大学に入ってから理系に全く興味がなく、ビジネスや創作活動に興味が出てしまったからに尽きるのだが、なんどもいうようにそのような自分の本当に向いてることに高校生の時点で気づくのは不可能に近い。こと僕に関しては毎年毎年やりたいことが変わっていく。

 

来年研究室に戻るとさらに時間がない。ああ、嫌な気分になってきた。

 

2. 勉強しんどい

そもそも向いてない勉強をするのがかなりしんどい。

 

将来、理系の職には絶対就かないと決めた瞬間、大学で学んでる理由が「卒業するため」だけになった。

こうなると学習意欲がガクンと下がる。

 

もちろんブログのネタのためとか、頭の使い方を学ぶためとか、教養を深めるためとか、理由づけはいくらでもできるが、やはり苦手なものは苦手なのでしんどい。

 

そして時給も発生しないのになんでこんな時間のかかる作業をしなくてはいけないのかと、レポートを書いたり試験勉強をしているときに思うようになる。

 

 

僕は今休学中で、リア垢のTwitterを見ると同期が研究で苦しんでいるのが観測できる。

土日なのに研究室に行かなくちゃいけなかったり、教授に理不尽に怒られたり。

 

自由な時間なんてありゃしない。

 

自由な時間を学外で有意義に使いたい人にとって、無条件で拘束される時間が多いのは致命的だ。

 

それともうひとつ。僕の大学に限ったことかもしれないが、理系には保守的な人が多い気がする。

ここでいう「保守的」とは、与えられたレールに従って進学、卒業していくことを指す。

僕の周りの人はほとんどが大学院に進学し、教授推薦で大手メーカーに行きたいという人ばかりだ。

それが悪いとは言わないが、そうでない道を選ぶと理解されない場面が多々ある。

 

実際、僕がブログを書いたりイベントを開いたりしてると周りに少し話したとき、何も理解されず興味も示されなかった。教授に休学届けを出したときも「何を言ってるのかよく分からない」と一蹴された。そんなことはどうでもいいし、説明不足だっただけかもしれないが、理系において理系の道を選択しないのは少数派であり、人と違う選択は受け入れられにくい。

 

珍しく愚痴ばっかりこぼしていてみっともないが、「なんとなく理系」で大学に入って理系と全然関係ない分野に興味が向いてしまうとかなり息苦しさを感じてしまう。

 

3. よかったこともある

もちろん理系に行って良かったこともある。

数学で0点を取った僕だが、確率だけは得意だった。

大学では確率から派生して統計を自主的に学んだ。統計の知識は実生活でも応用が効き、非常にためになった。

 

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そして長年数学をやってきたので暗算もそれなりに早くできる。

ざっとフェルミ推定をする際は役に立った。

 

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ただ一番はプログラミングの知識だろう。

授業でC言語とPythonをやった程度だが、おかげでエンジニアの人と話す際に困らない。

 

当然専門知識はないわけだが、プログラミングで苦労する点や、共通用語について知っているので、話が盛り上がる。そして誰かにプログラムを組む仕事をお願いする際も、どのくらいの工数がかかるのかがざっと把握できるので、意思の疎通ができる。

 

理系に行ったのにこの程度の感想で情けないのだが、役に立つこともあるにはあった。

 

 

まとめ

しかし、やはり高校生のうちに文理を選ぶのはかなり無理がある。

プログラミンを学ぶ程度なら文系に行って空いてる時間に学んだ方が上達が早いかもしれない。事実、僕の知り合いで法学部に通いながらプログラミングを学び、ソフトウェア会社を立ち上げ人工知能を開発してる人もいる。

やる気があればどこに行こうが関係ない。

僕自身どうにか時間を捻出して執筆に勤しんだ。

 

自分はどのような大学生活を送りたいのか。

本当に理系に行って楽しめるのか。

文系に行く選択もあるのではないか。

 

ぜひじっくり考えてみてほしい。

 

素敵な学生生活を!

 

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