先日、TOHOシネマズが映画料金の値上げを発表し、大きな話題になった。
TOHOシネマズが鑑賞料金を値上げ 一般1900円に #TOHOシネマズ #料金値上げ https://t.co/amAYlQPp5V
— 映画.com (@eigacom) 2019年3月18日
一般の鑑賞料金が1800円から1900円へ。
1100円のファーストデイやレディースデイが1200円に変更され、それぞれ100円値上がりする。
これについてネットでは「高すぎる」「もう観に行かない」 などの声が相次いだ。
日本の映画料金高すぎじゃない?
#TOHOシネマズ pic.twitter.com/PKJmsu9msB— しばなつ (@nautigannbaruwa) 2019年3月18日
世界の映画鑑賞料金が
大体いくらか知ってるのか?韓国、シンガポールは800円
インドは最安だと30円ですよ
ただでさえ世界最高値なのに
値上げしたら
お客さんが離れて
映画業界全体が衰退するぞ…ポイント制度も改悪
フリーパス廃止TOHOシネマズの
やってることは
自殺行為以外の何者でもない https://t.co/eNlOlt6mEx— junky-glamarous(カタカナ表記でOKです!) (@wildest_monkey) 2019年3月18日
世界の映画鑑賞料金と比べるとたしかに日本は高い。あとでレンタルすれば数百円で、なんならAmazon PrimeやNetflixで自由に観られるものをそんな高いお金を払ってみるわけがないとの声も上がっていた。
しかし、ちょっと考えてみてほしい。
この値上げは果たして本当に高すぎるのだろうか?
100円の値上げはもう二度と映画館で観ないと怒り狂うほどの価格変更なのだろうか?
あなたは一年に何回映画館に行くだろうか?
半年に一回?2ヶ月に一回?それとも毎月一回は足を運んでいる人もいるかもしれない。
実際に去年何度映画に行ったか数えてみたところ、僕は合計で10回行っていた。
では仮に料金改定後、年に10回映画に行ったとして、僕の増える出費は100円×10回=1000円。たったの1000円だ。
1時間バイトすれば稼げる。
ランチを一回控えれば取り返せる。
くだらない飲み会に行かないだけで3000円は浮くのだから、この1000円なんてどう考えても大したことがない。
「でも値上げは許せない!絶対いや!もう映画館に行かない!」とそれでも怒りがおさまらない人もいるかもしれない。
そんな人はぜひ映画館に足を運ぶことの意味について考えてみてほしい。
友達や家族、恋人と映画に行って、そのまま家にまっすぐ帰るなんてことはないはずだ。
ちょっと早めに集まって、チケットを発券してポップコーンやドリンクを買い、どんな映画なんだろうとワクワクしながら会話をして待つ。
家のテレビとは比べものにならないくらい大きなスクリーンを前に高まるテンション。
予告編をみるのも楽しい。僕なんかはよく感動系の映画の予告編だけでうるっときてしまうこともある。
そしていざ上映。すっと暗くなるあの瞬間、いよいよ始まるあの感じがさらに気持ちを高めてくれる。
そして上映後はみんなでご飯へ。
あのシーンが熱かった!
あそこで泣いた!
まさかあんな展開が待っていたとは!
同じ時間と空間を共有したもの同士でしか語り合えない感動がそこにはある。
そしてスマホなしでは生きられない現代において、強制的にスマホから切り離されてストーリーを集中して楽しめる時間としても、映画を映画館で観るという行為は貴重なものだ。
さて、そんな非日常を体験することができる映画館に、今までより100円多く払うのは果たして本当に不当なことなのだろうか。
映画を観る前と観た後の高揚感や感動を共有する時間に、もう100円プラスする価値はないのだろうか。
さらに言えば映画を観たあと、ご飯に行った際、そこでもう100円多く払うことに抵抗がある人なんていないはずだ。
1人3000円のお会計が3100円になったところで「ありえない!高い!こんな額払えない!」なんて顔を真っ赤にして怒る人はいないはずだ。
であるならば、なぜ映画料金が100円値上げしたところで顔を真っ赤にして怒るのだろう。
その人たちは一回の映画にプラス100円を払う余裕もないのだろうか。
年間10回映画に観に行ったとして1000円しか多く払わないのに、その余裕もないのだろうか。
毎晩橋の下にダンボールを敷いて寒さに震えながらそこらへんの草を食って飢えをしのいでいるような、明日を生きるのでギリギリの人たちなのだろうか。
そんなことはないだろう。ただどこかで聞きかじった海外の映画料金の安さと比較して、「日本はおかしい!あらゆる物価が高すぎる!だからダメなんだ!」と文句を言いたいだけだ。
そしてそんな人に限って、自分の収める税金がどこに使われているのかろくに知らない人が多い。
毎月の給料から所得税や住民税をはじめその他諸々しょっ引かれているのに、それをどこの誰がもらって、何に使われているのかも調べようともしない。
たかが100円の映画の値上げよりも、年間数十万、数百万取られる税金の使い道も知らずに文句を言うのはいかがなものだろうか。
だったらそんな映画の値上げ程度に文句を言うより、税金が正しく使われているのか自分で調べ、間違った使い方をされていたのならきちんと選挙で投票し、正すべきなのだ。
映画の値上げから税金の話へとだいぶ論理が飛躍したように思われるかもしれないが、僕が言いたいのは結局「みんな目先のほんのちょっとの値上げに文句言ってるけど、もっと文句言った方がいい数十万数百万単位のお金に注意した方がいいんじゃないの?」ってことだ。
僕はまだ大学生だが、そろそろこの自由な生活も終わりを迎える。社会に出れば今まで以上に税金を納めなくてはならず、そこの知識も正しく身につけて行かねば、いいように搾取されてしまう。
その一環でこちらの本を読み進めているのだが、かなりわかりやすいのでぜひ読んでみてほしい。読者の方から税金の勉強したいけど何から始めたらいいかわからないとの声が多いのでこちらの本をオススメする。
お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください! (SANCTUARY BOOKS)
- 作者: 大河内薫,若林杏樹
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フリーランスかどうかに関係なく税金のことを日本で一番わかりやすく説明している本なのでぜひ読んでみてほしい。
映画館はいいところだ。
そこでしかできない感動体験があり、大切な人と映画を観ることで同じ時間と空間を共有する経験は何にも代え難い。
僕はそこにもう100円お金を払えと言われても、喜んで払う。映画を観るという行為には、間違いなくその価値がある。
自分の頭でお金を払う価値のあるものは何かを考え続け、取捨選択をすることでもっと人生は楽しくなるはずだ。
これからも周りの意見に左右されず、自分の頭で考えて生きていこうと思う。
それではみなさん、素敵な1日を。
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