ー君のことが好きだ。
ー僕には君しかいない。
ー君を失ったら僕はもう生きていけない。
恋は盲目である。
人は何かに夢中になると理性を失ってしまう。視野が急に狭くなり、周りが見えなくなってしまう。
こと恋愛においてはそうである。
ー僕にはあの子しかいないんだ。
そんなセリフを何度となく聞いてきた。
ー彼/彼女を失ったら次はない。
ーだから絶対に浮気されたくない。取られたくない。
自分の大切なものを人に奪われたくないのは誰しも同じだ。しかしその大切なものをどう守り、どう自分のそばに置き続けられるようにするかは人によって違う。
僕は今まで、数多くの「束縛」を見てきた。
ー異性の多いサークルとかバイトはダメ。
ーLINEしてるその子誰?今すぐブロックして。
ー私以外と会話したらダメ。
人は大切な人を自分のもののままにしたいとき、時に合理的ではない選択をする。
「束縛」はその一例だ。
縛ることで動きや働きの自由に制限を課す。それが「束縛」だ。
ルールで相手を縛りつけることで、自分以外に気が向くのを避け、取られないようにする。確かに一見うまくいきそうではある。
しかしほとんどの場合、束縛が最後までうまくいった例はない。
どんなにルールで相手を縛りつけても、動きに制約を課しても、それが永遠に続くことはないのだ。
「人は魅力でしか縛れない」
という言葉がある。
僕はその言葉を初めて聞いたとき、いったい何を言ってるんだと全く理解できなかった。
人を縛るものはルールとか、法律なんじゃないか。魅力ってなんだ。そんな漠然としたもので人は縛れない。そう思った。
しかしあれから何年か経ち、今ではあの言葉の意味がよく分かる。
「人は魅力でしか縛れない。」
まさにその通りだ。どんなに制約を課しても、人を縛ることはできない。
なぜなら人は自由だからだ。
人は魅力的なものに惹かれる。
甘い花の蜜に吸い寄せられる一羽の蝶のように、ひらひらと、魅力的なものに吸い寄せられていく。僕らはそういう生き物なのだ。
そしてその魅力というものの根源には「自信」がある。
僕は何度となくモテるためには「自信」が全てだと繰り返し語ってきた。それは「自信」がある人は魅力的で、自然と人が集まってくるからだ。
そしてその「自信」をつけるためには、自分を高めることが必須だ。
それは筋トレでも英語の勉強でも仕事を頑張るでも何でもいい。
昨日よりも今日。今日よりも明日、着実に強くなることで自信がついてくる。
そして自信がつけばモテる。
ここでいうモテるは好きな子に好かれるだけにとどまらない。私生活や仕事においても、自信がある人はない人より確実にいい結果を残せる。世の中、自信が全てなのだ。
そしてその「自信」と対極にある行動が「束縛」だ。
つまるところ、束縛する人は自分に自信がない。
自分よりかっこいいあの男と話している。あいつは俺よりイケてるから彼女を取られるんじゃないか。
そして男は俺より年収が高い。やばい。このままだと浮気される。
そうだ。ならあいつと二度と会わないように連絡先を消してもらおう。これで解決だ。
そういって彼氏/彼女のスケジュールを事細かに管理し、「なんでこの人と会うの?この人誰?」「何時にどこで会うの?」「さっきあの人と話してたよね?浮気?」と不安の種が尽きなくなる。
そしてその不安の種はみな、自信の無さから芽を出すものなのだ。
自信のない人間は魅力的ではない。
どんなにルールで縛っても、人は魅力的なものにやがては引き寄せられていく。
これは恋愛に限ったことではない。どんなに高い給料を提示しても、その仕事が魅力的なものでなければ人はその仕事をから離れていく。
近年、名だたる有名企業を辞め、高い年収を捨ててまでやりたいことにチャレンジする人たちが増えているのも、結局は人は魅力でしか縛れないからだ。
あなたの大切な人とずっと一緒にいたいのなら、理不尽なルールで縛り付けるべきではない。
束縛するということは自分に自信がないということの裏返しだ。自信がない人は魅力的ではない。
人は自由だ。自由な生き物だ。どこで誰と何をしても良い。だけど、僕が誰よりも魅力的だ。だからどこへ行っても、僕の元へ帰ってくる。だから行ってらっしゃいと、そう言えるまでになれば強い。
そして束縛して自由を奪うよりも、もっと自分が魅力的になるよう努力し自分を高めていった方が絶対にお互いにとってプラスになる。
と僕は思う。そして今日も、昨日より強くなれるように、1日を力いっぱい過ごそう。
それではみなさん素敵な1日を。
質問もお待ちしています。