僕はラグビーがめちゃめちゃ好きで、11月12月は毎週のように秩父宮に足を運んで大学ラグビーをずっと見てました。そして最近は花園(野球でいう甲子園)と大学選手権をずっと見ていて、ラグビー漬けのお正月を過ごしています。
そして今年は何と言ってもラグビーワールドカップが日本で開催されます。
もうラグビーについて語り出すと止まらないのでここらへんでやめておきますが、ラグビーって最高にかっこいいんですよ。
僕がラグビーにハマったのは2015年のワールドカップの南アフリカ戦でした。
<南アフリカ戦についてはこちらの記事で紹介しています>
そしてこの歴史的なジャイアントキリングに至るまで、日本代表は文字通り血反吐を吐くようなトレーニングに励んできたんです。もうね、僕今マジで泣きながらキーボードを叩いてるんですよ。ずっとぼろ負けし続けたワールドカップ。今度こそ世界を見返してやろうと、死ぬ気で死ぬ寸前まで練習してきたんです。
そしてその地獄のトレーニングを選手にやり抜かせた名将がエディ・ジョーンズです。
現在は日本代表のヘッドコーチを退き、イングランド代表のヘッドコーチを務めるエディ氏ですが、実はラグビーの他にあのゴールドマン・サックスの日本アドバイザリーボードも勤めています。
そしてゴールドマンサックス日本法人代表取締役社長の持田昌典氏は慶應の体育会ラグビー部出身。高い給料、スーパーエリート、ハードワークなど華やかでありながら厳しい世界というイメージの強い外資系投資銀行の世界ですが、そんな外銀のトップ中のトップを走るゴールドマンサックスをまとめる持田氏とエディ氏が「勝利」について語った本「勝つための準備」を今回読みました。
以前、自己啓発本は読んだところで意味はないと記事を書いた僕ですが
「勝つための準備」は非常に読み応えのある良書でした。もちろんラグビーが好きで、外銀の世界にも興味がある僕ですがそれ以上にワクワクさせられる内容で久々にいい本に出会えたと感動しました。
各章どれもエディ氏と持田氏の経験を元に「勝利」に向けどのように準備をしたらいいか2人の考えが書かれており非常に参考になるのですが、特に印象に残ったのが「ピンチは視点を変えればチャンスになる」の項でした。
2016年。イングランド代表のスタメン10人が負傷し試合に出られなくなるという異常事態が起きました。
これはピンチはピンチでもただのピンチではない、絶体絶命のピンチだったわけですが、エディ氏はこう考えました。
ピンチとは、ある視点から見るとピンチというにすぎません。別の視点から見ると、チャンスにもなります。
ー勝つための準備 P.174
最終的に他の選手を臨時で代表に抜擢したエディ氏。結果として多くの新たな優秀な人材に巡り会い、イングランド代表はより一層選手層が厚くなりました。
そんなエディ氏の考えにこんなものがあります。
私の考え方に、
「コントロールできることだけを考える。コントロールできないことは、放っておく」
というのがあります。
あらゆるストレスは、コントロールできないことを考えるところから、生じます。これほど無意味なことはありません。
ー勝つための準備 P.175
コントロールできないことを考えることは、時間と労力の無駄遣いです。それらはすべて、コントロールできることに回すべきではないでしょうか。
ー勝つための準備 P.176
僕はこの「コントロールできないことを考えるのは時間の無駄」という点にものすごく納得させられました。
エディ氏の場合、選手の負傷は監督がいくら配慮しても防げるものではありません。全力でプレーすればするほど負傷者が出る可能性は上がります。そこを気にしていても仕方がない。
僕の場合もそうです。
例えば僕は理系で実験が毎週のようにあり、毎回毎回期待と違う結果が出たりしてうんうんと頭を悩ませているのですが、それって気にしてもどうにもならないんですよね。
中学の野球部で部長を勤めていたときも、どうしても言うことを聞かない部員がいるわけで、彼らを根本から変えることは不可能に近い。だったらそこを変えるのではなく別の方法で、自分がコントロールできる領域で働きかけて見るとか、土俵を変えればよかったわけです。
そしてこれは恋愛についても言えることで、こちらの努力次第で好きな人に振り向いてもらえる可能性は上がるわけですが、でも最終的にはその相手の心次第で、これはどう頑張ってもコントロールできない部分があるわけです。
なんであんなに努力したのに俺じゃないんだ...
なんであんなにデートはうまくいってたのにフラれたんだ...
そんなことに頭を悩ませても時間の無駄なだけなんです。なので平成最後の冬に彼女を作ろう企画では相手に彼氏がいたり脈ナシとわかった瞬間、スパッと次の相手に移るよう皆さんにお願いしました。
自分でコントロールできないことに頭を悩ましても時間の無駄なんです。
だったら自分でコントロールできるものに時間を割いたほうがいい。
恋愛もいいですが、いつまでもそこに執着していてはいけない。
だったら自分でコントロールできる筋トレや勉強、読書に力を注いだほうがいい場合もあるわけです。
僕もエディ氏を見習い、2019年は「自分でコントロールできるものに力を注ぐ」ことに決めました。そしてコントロールできないことをうだうだ考えない。これを軸にまっすぐに一年を過ごそうと思います。
<本カテゴリーの記事一覧はこちらから>
「勝つための準備」には他にもエディ氏と持田氏の勝利への考え方がたくさん紹介されています。他のうすっぺらい自己啓発本にはない魅力がたくさん詰まってるので、ぜひ読んでみてください。
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