ググれカス!!!とキレた話

 

 

21世紀は便利な時代だ。
僕らは常にスマホを手にし、何百キロ先にいる人と電話をすることができ、メッセージを交わし、好きなものをいつでも買うことができ、さらには地球の裏側にあるホテルも瞬時に予約できる。

 

スマホが我々にもたらした恩恵は計り知れない。言ってみれば僕らは今コンピュータを持ち歩いている。20年前では考えられないことだ。あなたがいまこの記事を読んでいるように、スマホがあればどんなサイトにでもどこからでもアクセスできる。まさに革命としか言い様がない。

しかし、しかしだ。

この21世紀において、文明の恩恵を享受しようとしない愚か者も確かに存在する。せっかく手にしたスマホという文明の利器を、十分に使おうとしない人間が...たしかに存在するのだ...

 

 

とある土曜日。大学の友達と新宿で飲むことになった。1年生の時の友人で、大学も私生活も落ち着いた今、改めて集まろうという流れになった。僕は彼らがあまり新宿の店に詳しくないことを知っていたので、予約もせず新宿でキャッチに捕まってぼったくりの店に行くのを避けるため、進んで幹事の役を買ってでた。

 

基本的に友達と飲むときは安いチェーンの居酒屋で済ませる。かわいい女の子もいないのにわざわざいいお店で無駄に金を使う必要は無い。今回も安定の土間土間。

 

hotpepperのクーポンを使うとサワー全品100円や料理全品半額といったサービスを受けられるので、飲んで食べても1人2000円程度で済む。

 

「じゃあ土曜日19:00にこの土間土間で!」とメッセージと共にお店のリンクを送る。これで僕の役目は終了だ。あとは土曜日を待つだけ。久しぶりの友人との再会。結構楽しみにしていた。

 

が、しかし、土曜日の19時にお店にいたのは僕だけだった。僕のスマホに入ったLINEにはこうあった。

「ごめん!なんか思ったより時間かかってあと15分で着く!」

 

???どういうことだ???思ったより時間がかかった???遅延がなにかか???そう思って
「ん?電車遅れてた?」と聞くと

「いや、あんまり新宿行かないから30分くらいでつくと思ってたら45分かかるの今知ったw」

 

???何を言ってるんだこいつは。まさか...事前に電車を調べていないのか???

そんなはずはない...予定ある時ってみんなそこに10分前に着く電車調べておくものじゃないのか???頭の中にクエスチョンマークが何個も浮びはじめたなか、そいつからさらにLINEが届いた。

「今度から電車ちゃんと調べる!すまん!」

なんということだ...こいつは電車を調べてなかったのか...

念の為言っておくとこれは2018年の出来事である。1998年の出来事ではない。電車の時間なんて10秒あれば調べることが出来る。なのに...なのにこの男は...そんなことすらしないのである。居酒屋でバイトしてテニサーに入っているこの典型的な大学生の男は、無論一日に10秒も暇がない人間ではない。なんなら安倍晋三、孫正義でさえ一日に10秒は暇な時間があるはずだ。なのにこの男は、その10秒の労力すらかけなかったのだ。

 

 

 

僕には理解できない人種の登場により衝撃を受けているそのとき、他の遅れているやつから連絡が来た。

「すまん!土間土間新宿東口店ってどこにある?」

 

???何を言ってるんだこいつは...僕は確かに土間土間新宿東口店と伝えた。ならあとは、Googleマップかサイトで地図を見ればいいだけじゃないか...

念の為スマホの調子が悪いのか聞いてみると

「いや別に大丈夫よ」

と来た。
は???じゃあ調べろよ!!何してんだよ!!思わず「じゃあググれよ」と送ると
「そうか!おっけー!」と返ってきた。なんなんだこいつは...こいつらにはググるという習慣がないのか...

 

イライラがピークに達した頃、遅刻してる3人目から連絡が来た。

 

「すまん、駅ついてるんだけど迷ってて」

ーうんうん、それは仕方ない

「なんか東口っぽいのに向かってるんだけど...」

ーいいぞ。その調子だ。

「なんかよく分からんから迎えに来てくれない?」

 

は???なんでだよ!!!なあ!!!お前のポケットに入ってるそいつはなんだ!ああ?ただの箱か??写真撮ってインスタ投稿するだけの箱なのか???くだらない誰にも需要ない呟きを垂れ流すためだけの箱なのか??なあ!!ググれよ!!分からないことがあったら、困ったことがあったら、調べろよ!!!調べたらわかること人に聞くなよ!

 

この怒りをなんとか「いやスマホで調べろよ」の10文字に抑え送り付けた僕を誰か褒めて欲しい。

 

しかし僕のイライラを最後まで抑え切ることは出来なかった。

10分後、なんとか集まった無能3人組に僕はキレた。

「おめえらググれよカス!ggrks!おめぇのその右手に握ってるのはなんだ?ええ?チ○ポコか??どうせ夜な夜な右手にチ○ポコ、左手にスマホでシコってんだろ??じゃあいつもどうやってシコってんだ??ああ??あんたらの好みのオカズ見つけるために血眼でググッてんだろ?!ならそれやれよ今!!分からないことあったら調べろよ!!!」

もちろん本気で怒鳴り散らしてる訳ではなくふざける感じで言った訳だが内心は呆れていた。

 

 

 

だってみなさん。いまは21世紀なんですよ?みんなスマホ持ってるでしょ?分からないことがあったら調べるの、普通じゃないの?

ググれば分かること聞いてくるのって普通にイライラしません?心の狭い僕はすごいイラつくんですよ。いや、それググれば分かるやんて。なんでググれば分かること俺が教えなくちゃいけないんだって。

 

この感覚はある程度頭のいい人なら備わってると思っていたのだがどうやら事情は違うらしい。一応大学の友達で、それなりに受験戦争を勝ち抜いてきた男たちだったのに、彼らにその感覚は乏しかった。

 

これが僕の地元ならまだ分かる。僕の生まれ育ったスラムの教育レベルは決して高くない。それならググる習慣がなくてもまだ分かる。地元の友人の多くにとってスマホはゲーム機にしか過ぎない。それに分からないことが何かも分かってないし、それを調べようという気すら起きない人がほとんどだ。ただそれでも何不自由無く生きていける。コミュニティが狭いため、その範囲で仕事や私生活をすれば十分生きていけるからだ。それも幸せのひとつの形だろう。

 

ただある程度の大学に通ったり、社会に出てる人間が分からないことを調べる習慣がないのには驚いた。僕は分からないことがあればググるのは当たり前だと思って生きてきたのだが、どうやらそうではないらしい。

 

僕の感覚からすればググれば分かることを聞かれると非常にイライラする。それが大学生だったり社会人の場合はなおさらだ。僕と同じ感覚を持ってる人もきっといると思う。うん。いるよね???

 

調べればわかることは自分で調べる。

 

もしその習慣がないのであれば、ググれカス!!と言われないよう意識的に調べることを僕はおすすめするし、僕も調べれば分かることはこれからも自分で調べていきたい。

 

以上。ググれカスとキレた話でした。ggrks!

  


 

 

 

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