先日質問箱にこんな質問が届いた。
これはなかなか難しい質問である。金のない大学生にとって一食分相手に奢るのは財布に大ダメージを伴う。では一体どうしたらいいのか。
今回は最近話題のあの事件に絡めて質問に僕なりに答えていきたい。
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紀州のドンファンこと和歌山県の実業家野崎幸助さんが急性覚せい剤中毒で亡くなった。
その死亡状況の奇怪さから警察は事件の可能性が高いと見て操作を続け、連日ワイドショーは賑わっている。
この野崎氏はまさに豪傑そのものだ。
地元の中学卒業後、鉄屑拾いから今ドームの訪問販売、酒の販売、不動産、金融業まで様々な事業を手がけ、たった一代で巨万の富を気づきあげた。
文句のつけようがないサクセスストーリーである。
彼がそこまでして金を稼いだ理由はたったひとつ。
いい女を抱くためだ。
数年前自宅に置いてあった6000万円を盗まれたものの”そんな金私にとっては紙切れ”と豪語し話題になった野崎氏は、どうせ注目されたならと彼の半生を赤裸々に綴った自叙伝を執筆。その表紙には堂々とこの言葉が書いてある。
今まで抱いた美女は4000人を超え彼女たちに費やした額は30億。
一般人には到底想像が及ばない金額だ。
野崎氏は”いい女を抱く”という揺るがない信念のもと女を口説き、時には大金を積み数多くの美女と枕を交わしてきた。
そんな彼が遺産目当てで妻に殺されたのではないかという報道が連日テレビを賑わせている。
もちろん事件の真相は明らかになってはいないが、彼の奥さんをはじめ多くの女性が野崎氏の財力に惹かれ関係を持ったのはほぼ間違いないだろう。
野崎氏は金にものを言わせ女を抱いた。これは野崎氏自身認めていることである。
何十億を超える資産をゼロから築いた豪傑はその波乱万丈な人生経験から彼自身人間的に魅力溢れる人間だったはずだ。さらにそこに金がついて来ればなおさらモテる。いや、金で買った愛を持ってしてモテたと評するのは誤りかもしれないが、事実野崎氏は美女を抱きさらには結婚するにまで至った。ケチのつけようがない男の中の勝ち組である。
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ただ僕の中ではこの件を受けて”じゃあ僕らは何でもかんでも女の子にご馳走したり好きなものを買ってあげればいいのだろうか。貢いでいればいつか結ばれる日が来るのだろうか。”という疑問が浮かび上がってきた。
要は野崎氏レベルの財力を持ってすれば女性を抱くことができるのは分かったが、お金のない一般人は好きな人に奢ったりプレゼントすることで好意を勝ち取ることができるのかと言うことだ。
これはもちろん先ほどの質問の答えに繋がって来る。
随分と前置きが長くなってしまったが、僕の答えは否だ。
好きな人とご飯に行った時、少しでも印象を良くしてもらおうと自ら財布を出し奢るなんてことは全く意味がない。
だって考えてみてほしい。もし君が全然気にもなっていない子に誘われてご飯に行ったとしよう。話も特に面白くなく、何にもないまま2時間が経ちいざお会計。
特に興味もない子と来て割り勘なんて嫌だなあ。と思ってた時に「今日は俺(私)が奢るよ!」と財布を出す彼(彼女)。
さあ君はどう思うだろうか。
「ラッキー!まあ好きで来たわけじゃないし当たり前っしょ。」
と感じるだけである。これっぽっちも相手の評価が上がることはない。
じゃあ一体どうすればいいのかと問われれば答えは簡単。
ご飯食べている間のトークを全力で盛り上げればいいのである。
まず君とのご飯に来てくれた時点で少なくとも超絶嫌われているわけではない。まあご飯くらいならとわざわざ時間を割いて来てくれるくらいの価値は君にあるわけだ。
ならばそのチャンス、逃す手はない。これでしくじったら二度とチャンスはないと考えるべきだ。
実際その人のひととなりは話してみるまで分からない。いくら見た目が良くても話してみたら気に触るところがあったり、ちょっといかついオラオラ系でも話してみたら優しいナイスガイだったりする。
就活とかでESの時点で落とされて悔しいのは面接で直接話して自分を知って欲しかったのにその機会さえ与えられなかったからだ。
(ここには自分の内面は誰よりも優れているからとにかく一回会ってくれという謎の高い自己評価が隠されているが一旦飛ばそう。)
とにかくコミュニケーションだ。その場を全力で盛り上げ自分の良さを知ってもらうしかない。
さらにここで大切になって来るのは細やかな気配りだ。
ドアを開けてあげたり奥側に座らせたりと学校では教えてくれない男女の常識みたいなものがあって、これを実践するだけでだいぶ変わってくる。男子諸君はこういった行動を「キザだ」とか「なんでそんなことワイがせなあかんねん。」とバカにする傾向があるが本当にこういうことが大事だったりする。とにかくやってみよう。別に恥ずかしいことなんて何もない。
もうここまで来ればお会計は割り勘だっていいだろう。
お互い楽しんだなら問題ない。
それに自ら財布を差し出し奢ると言うことは「今日は全然楽しませられなくて申し訳ない。代わりにお金払うから許して」といっているようなものだ。
ちょっと前にこんなツイートがバズっていた。
『セコイこと言うようだけど、男が食事を奢ってるんだから、女子はもう少し男を楽しませるというか、ご馳走された分サービスするって気持ちを持って欲しいですよね』って経験豊富なクラブのママに愚痴ったら、『君が払っているのは、サービス料じゃなくて迷惑料なんだよ』って一刀両断にされたよ。
— 天真爛漫おじさん (@partyhike) 2017年6月9日
君が奢ったところで君に対する相手の評価は全く上がらないとさっき説明したが、それと同時に相手は迷惑料程度にしか感じない。
とにかく肝心なのは奢ることではなく、いかにトークで盛り上げて自分を知ってもらうかである。紀州のドンファンレベルの財力があればそりゃ相手の心を上っ面だけでも動かせるだろうが奢るくらいの財力ではそうはいかない。
プレゼントも同様、付き合ってもない女の子に高価なアクセサリーをプレゼントしてた勇者が知り合いにいたが、間違いなく次の日にはメルカリ送りだっただろう。物で釣ろうとする魂胆が見え見えで全く無意味だ。そんなことするくらいだったユニセフに募金した方が世のため人のためである。
結論としては大学生レベルの財力では愛は買えないと言うことだ。
それに学生なんて男女問わず同じ時給なんだから奢る必要性はない。何も自分から財布に成り下がり都合のいい奴認定される必要はないのだ。
それでもたまに 男が女に奢るのなんて当たり前!!!なんて譲らない人もたまにいるがそのような人とは関わらない方が身のためだ。彼女たちはパパ活女子だったりキラキラ港区女子だったり謎にプライドが高くこちらの財布と心が持たない。
もちろん君がぞっこんでいくらでも貢ぎたいならそれはそれで幸せだろうが自分と価値観の合わない繋がりは早々に断ち切ることをオススメする。
とにかく学生レベルの財力では奢ったところで自分の評価が上がるなんてことはない。ご飯にいったときは頑張って盛り上げて行くしかない。そして自分を知ってもらうんだ。ダメだったらまた次に行けばいい。それだけのことだ。
そしていつか紀州のドンファンレベルの金持ちになったら好きに金を使って遊ぼう。
果たしてそれで真実の愛が手に入るかどうかは、ぜひ君の目で確かめてみてほしい。
紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)
- 作者: 野崎幸助
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/12/21
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