先日、石川旅行に行ってきました。
加賀温泉や兼六園、朝市など思っていたより観光名所がたくさんあり、とても充実した旅行でした。中でも一番楽しみにしていたのが、金沢21世紀美術館でした。
皆さんもこのプールの写真は一度は見たことがあるはずです。
長期休みになると必ず誰かしらインスタに投稿するのがこれです。
僕が金沢21世紀美術館に行きたかったのはインスタ映えする写真を撮りたかったためではなく、純粋にこの建築を一度は見てみたかったからです。
というのも僕は建築家になるために大学に入りました。色々あって今は全く違う夢を持っていますが、今も建築は大好きです。高校時代には色々な建築の本を読み漁り、周りの建築学科生に負けないくらいの知識は持っています。もちろんこの美術館も知っていて、高校生の時から行きたくて仕方がありませんでした。
金沢21世紀美術館の設計を担当したのはSANAAという妹島和世氏と西沢立衛氏による建築家ユニットです。彼らは建築界のノーベル賞、プリツカー賞を受賞しました。
過去にプリツカー賞を受賞した日本の建築家は、丹下健三氏、槇文彦氏、安藤忠雄氏、伊東豊雄氏、坂茂氏です。以下に観ているだけでワクワクする彼らの作品を載せておきます。
丹下健三氏 東京カテドラル聖マリア大聖堂 (東京都文京区)
槇文彦氏 東京体育館(東京都渋谷区)
安藤忠雄氏 フォートワース現代美術館(アメリカ テキサス州)
伊東豊雄氏 台中国立歌劇院(台湾 台中)
坂茂氏 ポンピドーセンターメス(フランス ロレーヌ)
いかがでしょうか。観てるだけで人間の想像力ってこんなにすごいんだ!ってなりますよね。実は東京には有名な建築がいくつかあって、皆さんもみたことがあるものが多いと思います。
さて、話を金沢に戻しましょう。 僕が訪れたとき、美術館は絶賛工事中でした。
天気が良くて晴れている時はこんな感じです。
中は平日にも関わらず大混雑。大学生らしき若い集団がほとんどです。30分ほど並んでチケットを買いました。なんと一般360円で大学生なら280円!!!安い、安すぎる。そりゃこんなに大行列ができるわけです。
中に入るとプールのところに人だかりが見えました。
この美術館は上から見るとこんな形をしていて、
円形になっているのがわかります。ところどころ中庭のような空間があり、そこにプールがあるわけです。
中はとても広々としていて、天井から差し込む光をふんだんに用い、美術館全体が光で満たされていました。
展示を見終え、いよいよプールのところに行きましたが、なんと長蛇の列が。おそるべしインスタグラマー。10分ほど並んでようやく中に入れましたが、どんどん中に入ってー!と注意する係員さんの声と、必死にいい写真を撮ろうと格闘するインスタグラマーたちで殺伐としていました。素敵な写真を撮りたい気持ちも十分わかりますが、中には全然どかずに周りに迷惑をかけてる人たちもいました。全く芸術鑑賞という雰囲気ではなく、その点は何とかしてほしいものです。
全体的に広々としていていて、ゆったりくつろぐことができました。中は迷路のようで、展示室と展示室が色々な形で結ばれていて歩いていて飽きなかったです。
さて、そんなSANAAの建築も紹介しましょう。
まず欠かせないのがロレックスラーニングセンターです。
21世紀美術館を彷彿とさせる低層の建物で、スイス連邦工科大学ローザンヌ校のキャンパスに建てられました。722枚ものガラスが用いられ、独特の形状に合わせてあるため、そのうちの600枚は全て形が違います。
続いて紹介するのはこちら、ドイツのエッセンにあるツォルフェアアイン・スクールです。
白い直方体の箱にたくさんの四角い穴が開けられたかのようなシンプルかつ斬新なデザインが特徴的です。
中もこんな感じで四角い窓を通して自然の光が部屋に差し込んでいます。
コンクリートで固めた堅い無機質な建築が多いドイツの建物群の中で、一際そのリズミカルなデザインで目を引く作品となってます。
最後に紹介するのが東京の表参道にあるディオール表参道です。
表参道というブランド店が立ち並ぶ大通りに面した店舗ということもあり、全フロアガラス張りの外観が高級感を醸し出しています。クラシカルでかつ現代的、エレガントでフェミニンというイメージを元に設計されたそうです。
僕も何度か買い物しに行ったことがあるのですが、中は自然光を利用しながらラグジュアリーな雰囲気を演出していて、とても気分が上がりました。
金沢21世紀美術館に行って久々に建築について色々調べてみました。
東京は名建築が多く、皆さんの知らないうちに通り過ぎたりしているかもしれません。
暖かくなったこの季節に散歩がてら、建物をみて回るのもいいんじゃないでしょうか。