「世界最強の商人」は世界中の経営者が愛読する名著です。普通の自己啓発本とは違い、物語形式で”世界最強の商人”になるための10の心得が説明されています。
物語の主役はハフィッド。今から2000年ほど前の中東で活躍した”最強の商人”です。彼はありとあらゆる商品を売って莫大な富を築き、その半分を貧しい人々に施し、人々に尊敬される人物でした。
そんなハフィッドの成功は、彼が若かりし日に師匠から譲り受けた10巻の巻物によってもたらされたものでした。彼は巻物に書かれたことを忠実に実行し、成功を手にしたのです。
10巻の巻物にはそれぞれ守るべき心得が書かれています。
1. 私は今日から、新しい人生を始める
2. 私は今日という日を心からの愛をもって迎えよう
3. 私は成功するまで頑張り抜く
4. 私はこの大自然の奇蹟だ
5. 私は今日が人生最後の日だと思って生きよう
6. 今日、私は自分の感情の主人になる
7. 私は世間を笑おう
8. 今日、私は自分の価値を100倍にする
9. 私は今、行動する
10 .私は導きを求めて祈る
僕が特に印象に残ったのは9巻の”私は今、行動する”という言葉でした。
ここで9巻の一節を引用します。
私の夢は無価値だ。私の計画はゴミだ。私の目標は無駄だ。
どれもみな、行動が伴わなければまったく無価値なのだ。私は今、行動する。
地図はどんなに注意深く細かいところまで作られていても、地図の持ち主を1インチたりとも動かしはしない。
羊皮紙にいかに公正な法律が書かれていようと、その法律が犯罪を防止することはない。
今私が手にしている巻物でさえ、それだけでは1ペニーも稼げず、喝采の言葉一つ得ることはできない。
唯一行動だけが火をつける点火材だ。地図も、羊皮紙も、この巻物も、私の夢も、私の計画も、私の目標も、行動があってはじめて命を吹き込まれ、生きた力になる。
行動こそ、成功のための食べものであり、飲みものなのだ。
(世界最強の商人 第16章 巻物の第9巻より)
ー私の夢は無価値だ。私の計画はゴミだ。私の目標は無駄だ。
どれもみな、行動が伴わなければまったく無価値なのだ。
このことは常に頭に入れておかなければなりません。僕たちはよく計画をたてた時点で満足してしまい、何もせずに時間だけ過ぎていくという結果に終わることがあります。僕自身もそうで、”夏休み中にPythonをマスターする”という目標をたてオライリーの分厚い参考書を買ったもののそれだけで満足し、結局1ページも進まずに休みが終わったことがありました。他にも”一年で独学でロシア語をマスターする”と意気込んで買った本は一度も開かれることなくメルカリに出品され、英語力向上のために定期購読したEnglish Journalは、はじめのひと月だけ真面目に取り組んだもののそれ以降のものはベッドの下で埃をかぶっています。
なぜこれらの試みが失敗に終わったのか。答えは明確で、行動が伴わなかったからです。
Pythonをマスターするのも、ロシア語を習得するのも、英語の雑誌を毎月読むのも、僕にとてはハードルが高く、本を買って環境を整えてもはじめの一歩を踏み出す障壁が高過ぎたのです。その結果、授業が忙しい、バイトが忙しいなのどの言い訳をし、結局一度も行動に移せないまま計画倒れになってしまいました。
一方でとにかく行動に移してみて自分にとってプラスになったこともたくさんあります。仮想通貨が流行った時に居ても立ってもいられなくなってかなりの額を投資し大損を食らいましたが、そのおかげで仮想通貨に詳しくなり、その周辺の金融業界についても知識が広がりました。
とにかくムキムキになって最強になりたいと思って入会したジムも、入ってから一年半以上経ちましたが今でも二日に1回のペースで通い続け、どんな奴でも喧嘩に持ち込めばねじ伏せられるという自信を手に入れました。
そして、とにかく僕が考えたり体験したことをもっと多くの人に読んで欲しいと思って始めたこのブログも開始2ヶ月でちょうど50記事に到達し、幸運なことに多くの方々に読んでいただいてます。
とにかく行動することが大切なのです。何にもせずにただ外野から色々チャレンジしている人に向かって野次を飛ばすようなセコい人間になってはいけません。
なんてったって世界は楽しいことで溢れています。僕もこのブログを始めたことで、今までよりもいろんなことにチャレンジしてみようと思えました。今まで敬遠してたことにも手を出し、普通に生活していたら一生出会わなかった人たちと交流する機会に恵まれました。
このような奇跡的な人との出会いも、全て行動によってもたらされたものです。
毎日ベットの中でスマホだけいじり、2ちゃんで匿名で人を叩いているような生活を続けていても得られるものはありません。
今までの固定観念を捨て、批判的な考えを真っ先に頭に浮かべる悪しき習慣を捨てるだけで毎日がとても楽しくなります。
そうやって健全な精神状態でいることが成功の鍵なんだと思いました。
これからも色々なことにチャレンジし、刺激的な毎日を送りたいものです。
最後に本に話題を戻しましょう。若かりし時のハフィッドの師匠、パトロスは彼にこんな言葉を送りました。
ーもし、成功しようとする意思が十分に固ければ、失敗することはない。
本当にやりたいことがあるなら、どんな障害があっても乗り越えられるはずです。計画を行動に移しても必ずどこかで障害にぶつかります。そんな時はこの言葉を思い出して、グッと踏みとどまれたらなと思います。
180ページくらいですぐに読み終わりますのでぜひ手にとってみてください。