藤野英人「投資家がお金よりも大切にしていること」を読んでお金の本質について考えさせられた

 

 

 実は最近ひょんなことから投資家の方と仲良くなり、毎週毎週一緒に遊んでいました。

その人がすごい野球が好きで、僕も野球が好きなので一緒にアマチュアからプロの試合まで観に行ってました。

 

僕はとりあえずフットワークだけはめちゃめちゃ軽いし返信も一瞬で返すんですが、それが好印象だったらしくノリのいい大学生ってことで誘ってもらってました。

 

その人は株から不動産までなんでも知ってる投資のエキスパートで、何を聞いても教えてくれます。(もちろん何の銘柄がおすすめかなんて野暮なことは聞きませんが、考え方や財務諸表の読み方など教えてくれました。)投資は僕も細々とやっていたのですが、トータルで見ると損をしていて、そうしたもんかなあと思っていたので、その人になんかいい方法ないっすかねと聞いたら「とりあえず藤野英人さんの本を片っ端から読め」と言われました。

 

そこで持ち前のアクションだけは速いのを活かし、言われた3分後に本を書いました。それがこちらの『投資家が「お金」よりも大切にしていること』

 

 

先日この記事で自己啓発本やビジネス書を読んでも意味はないと豪語したばかりですが、これはめちゃめちゃ面白かった。

 

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著者の藤野英人さんは早稲田大学法学部卒業後、現野村アセットマネジメントに入社。その後JPモルガン、ゴールドマンサックスと名だたる証券会社を渡り歩き、2003年にレオスキャピタルワークスを設立。そして「ひふみ投信」の運用を始めました。

 

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世界一の投資家と言えばウォーレン・バフェットですが、今の日本を代表する投資家は藤野さんが当たるのかもしれません。実際に僕が最近仲良くしてもらっている投資家の方は藤野さんをめちゃめちゃ尊敬し、実際に会ったこともあると言っていました。

 

この『投資家が「お金」よりも大切にしていること』には藤野さんが投資においても私生活においても大切にしていることが丁寧に書かれています。

 

僕はお金に困った経験が多々ありました。それも女の子に奢るお金がないとかチャチなレベルではなく、一週間後に50万用意しないと大学を辞める羽目になるような窮地に陥ったこともありました。そんなピンチが何度かあり、なんとかして窮地を脱してきた僕は、「幸せになるにはお金が必要」と自信を持ってきっぱり言えます。

 

しかしそんなことを言うと顔をしかめる日本人が多いのも事実です。「金より大切なものがある」だとか「金の亡者め」なんて言ったり。こと日本においては金持ちは汚い方法でお金を稼いでいると言う固定観念が根強いです。それよりかは貧しいながらも心の豊かな清貧が尊ばれる文化があります。

 

まさに武士の思想ですね。日本人らしい純朴な感性です。

 

しかし藤野さんはそれは大きな間違いだと言います。

 

本当にいいこと、それは貧しくも心は清い「清貧」でも、汚い手を使ってお金を稼ぐ「汚豊」でもなく、正しい正直な方法でお金を稼ぐ「清豊」だと藤野さんは言います。

 

 

 

 

藤野さんが立ち上げた「ひふみ投信」も、その理念に基づいて投資を行なっています。みんなが手を出す有名企業や、際どいやり方で一時的に設けている企業ではなく、しっかりとした経営理念を持ち、社会に貢献する真面目な会社であれば、規模が小さくとも赤字が続いていようとも藤野さんは投資をします。それこそが清豊の考え方なのです。

 

 

皆さんの中には経済的に成功した人間は金にしか目がない冷酷な人間だという考えを持った人もいるかもしれません。藤野さんは日本を代表するファンドマネージャーとして、数多くの社長に会ってきました。

 

藤野さんは言います。

 

お金だけに目が眩んでいる企業は一時的には成功しても長期的にはいつか破綻すると。

 

 

藤野さんはかつてインドでウィプロ・テクノロジーズというIT会社を訪れました。そこで会長とお話をした藤野さんはおったまげます。

 

まずそこではトップの人間が「なぜ私たちの会社は存在するのか」につい徹底的に熱い議論が交わされていたそうです。そして「あなたにとっての成功とは何か」なんて言う質問もバンバンとび、それについて熱く議論を戦わせていたそうです。こんな本質的な質問に、しかもトップの人間が真剣に熱く語り合うなんて光景は日本ではなかなか考えられません。そして会長は自分の思う成功についてこう言い切ったのです。

 

「私の成功とは、長期的な人間関係を築いて、人に奉仕することだ。」

 

これを聞いて藤野さんはぶったまげました。

ふつう成功とは何かと聞かれたら「富」や「地位」、「名誉」なんて言葉を僕らは使います。しかし彼にとってはそんなことはどうでもいい。成功とは全く関係がない。

彼にとっての成功とは言ってみればたくさん友達を作って、彼らのために良いことをしてハッピーにしてあげることなのです。

 

藤野さんは感銘を受けました。そうか。これが幸せなんだと。

まさに清豊の考え方そのものです。

そして自分の理念があり、それに向かった一直線に走り続ける企業こそ投資にふさわしいと、藤野さんは学びました。

 

 

 

 

この『投資家が「お金」よりも大切にしていること』には、上がりそうな銘柄がどれだだのFXチャートはこう見ろだの、そんなくだらないことは一切書かれていません。

 

藤野さんが投資をするにあたり、どのように企業を見ているか、そして投資をすることで自分が、そして周り、社会がどのように豊かになるのかを丁寧に書いてくれています。

 

いまだに投資と聞くと「胡散臭い」「危ない」と感じる日本人が多いのも事実です。しかしそれは違います。投資は絶対なくてはならないもので、正しい物の見方と姿勢を持って行えば、必ず成果を生むことができます。そう藤野さんは説明しています。

 

投資に興味がある方、そしてよくないイメージを持っている方。

ぜひこの本を一度手に取り、投資家として必要な姿勢、そして投資の本質を学んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

ちなみにその投資家の方は返信がめちゃめちゃ早いです。僕のような平凡な大学生に対しても即レスしてくれます。寝てる時以外絶対3分以内に返信が来ます。やっぱり成功してる人ってレスが早いのが共通点なのかもしれません。

 

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