<北欧一人旅前回の記事>
ヴァイキング船博物館を出た僕は次なる観光スポットへ。
この矢印の指し示すノルウェー民族博物館へ向かったのだが、何と16時閉館でついたのが16時5分で入れなかった。がーん。
北欧は秋になるといろんな施設の閉館時間が早まるので注意が必要だ。
仕方なく別の博物館へ向かう。
せっかく買ったオスロパス。タダで色々入れるんだから使い倒すしかない。
途中喉が乾いて死にそうになったのでコンビニに入る。
しかしあまりの物価の高さにおったまげてしまった。
なんの変哲も無いただのコーラが24.5NOK=350円!!!
は?!?!
高すぎる!
思い返せば船で買った水をずっと飲んでいて、お昼をオスロのレストランで食べた以外どのお店も見ていなかった。そうだ。ノルウェーの物価はやば高いのだ。北欧の物価についてはあとで別の記事でまとめるつもりだが、ノルウェーはとにかく高い。
夢のような一人旅だが、物価もずっと夢の国価格だ。
舞浜の某テーマパークでずっと生活している。そんな感覚である。
ちなみに立ち寄ったのは小さな割と古いコンビニだったが、ここでもカード決済ができた。すごい。
さて、そこからさらに20分歩きようやく目的地に到着。
この一人旅の全ての荷物を持って歩き回っているためクタクタだ。
まず入ったのがノルウェー海洋博物館。
入場料120NOK=1680円。
これもオスロパスで無料だ。
海洋国家ノルウェーがヴァイキングからいかにして海を舞台に活躍して来たかがよく分かる。
海の絵も多数置いてある。ムンクを見たときもそうだが、何か漂う物寂しさがとても心をくすぐる。すっかりノルウェーが好きになった。
さて、足早に見学を終え、お隣のコンティキ号博物館へ。
こちらはも入場料120NOK=1680円。
もちろんオスロパスで無料で入れる。
何でこんなハワイとかグアムっぽい博物館がノルウェーにあるんだろうと不思議に思った。調べてみると、「ポリネシア人の祖先が南米から海を渡って渡来したアメリカ・インディアンである」という説を立証するためにノルウェーの人類学者ヘイエルダールらが史料をもとに再現し、実際にペルーから出航し8000km先のツアモツ諸島まで航行したコンティキ号を展示しているのだそうだ。それはすごいな。
日本の旗のような帆を張った船があったが、何にも関係なかった。
にしてもノルウェーの学者が遥か彼方のポリネシア人やインディアンの由来について研究をし、実際にこんな大きな船まで作って何千kmも海を走ったというのだから驚きである。しかもこの実験は1947年に行われた。まだ航海技術も今と比べれば未熟な当時において、こんな何千何万年も前の昔の船で海に出たなんてすごい。その勇気に乾杯だ。
さて、コンティキ号博物館を出てさらに隣のフラム号博物館へ。
実はこの一帯には博物館が三つ固まっているのだ。
ちなみに僕が着いたのは16時半で、みんな閉館が17時だったため、一つ10分程度しか回れていない。おまけに足も痛いしなかなかしんどい。
さて、こちらのフラム号博物館も入場料120NOK=1680円。
フラム号はノルウェー人探検家のナンセンの指揮のもと作られた大型船だ。
ナンセンはシベリアの木や壊れた船がグリーンランドに漂着していることから、北極海の海流がシベリア北岸からグリーンランドに流れているものと推論した。そしてこれを実証するため氷圧によって破壊されない底が丸い特殊な形の船体をもつ船で氷に閉じ込められ、そのまま漂流すれば上記の説を実証できるとし、フラム号を建造した。
氷に閉じ込められたまま漂流するとはなんて男だ。またもおったまげ冒険家エピソードである。
そして13名の隊員とともに1893年6月にノルウェーを出発したフラム号は、同年の9月25日シベリア北岸沖で氷に閉じ込められる。そのまま漂流を続け北極海を横断。3年後の1896年8月12日、グリーンランド海にてダイナマイトで氷を破り脱出し帰国したのだそうだ。
すげえよ。おっさん。
そんな海の冒険がたっぷり詰まったフラム号博物館だが、閉館間際のためたったの10分で出てきた。でも実物大の船が見られたから満足だ。
さて、ノルウェー海洋博物館、コンティキ号博物館、そしてフラム号博物館のあるヴィクドイ地区からオスロ市庁舎前行きのフェリーに乗る。
地図だとこんな感じ。
船着場で10分ほどフェリーを待つ。
ノルウェーの風は冷たい。数時間ぶりに腰をおろし、ホッと一息。さすがに歩き疲れた。
冷たい風をあび、気づかないうちにかいていた汗がすっと引き体が冷える。寒い。
寒い。寒い。でも。楽しい。
船の行き交う海を見つめながら、自分が今ノルウェーにひとりでいることがおかしく思えてきた。
とても愉快だ。
僕がひとりで旅行するのはこの瞬間のためだ。
ひとり、ふと今自分はよく知らない土地にポツンといることを考えると、胸の奥の方からグツグツと踊りだしたくなるような熱いものが込み上げてくる。この熱をグッと飲み込み、澄ました顔で、異国の風を浴びながら颯爽と街を歩く。そんな瞬間が何よりも愛おしいのだ。
そんな小っ恥ずかしいことを考えているうちに船が来た。
料金48NOK=670円。
これもオスロパスで無料で乗れる。
10分程度の短い船旅だった。オスロの港には色々な船が停泊しており、見ているだけで楽しい。さすが海洋国家ノルウェーだ。
さて、再び市庁舎前にたどり着き、またトラムに乗って次の目的地へ。目指す場所は「ヴィーゲラン彫刻公園」
この奇怪な場所については、次の記事でじっくりその魅力を伝えることにしよう。
これにてオスロパスを使うアトラクションは終了だ。まとめると
ムンク美術館 100NOK=1400円
国立美術館 100NOK=1400円
ノーベル平和センター 100NOK=1400円
ヴァイキング博物館 80NOKK=1120円
ノルウェー海洋博物館 120NOK=1680円
コンティキ号博物館 120NOK=1680円
フラム号博物館 120NOK=1680円
フェリー 48NOK=670円
他にも電車、トラムに何度か乗ったため、200NOK=2800円は使ったはずだ。
合計988NOK=13800円
学割を使って20%オフの4400円で買ったため、13800-4400=9400円も得した。すごいぞオスロパス。
ただ最後の方は足早に回ってしまったため、じっくり展示をみられなかったのも事実だ。ただ僕の場合は24時間券を買ったものの翌日早朝にオスロを出るため、18時間しか使っていない。余裕を持って回ってもオスロパスで十分元が取れるだろう。ぜひオスロを訪ねた際には購入して、お得に観光を楽しんでいただきたい。
<北欧一人旅続いての記事>
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