<北欧一人旅前回の記事>
ノルウェー宮殿を後にした僕は再びトラムに乗り次の目的地へ向かった。
着いたのがこちらのオスロ市庁舎前。
秋晴れと言った天気で風は冷たいが寒くはない。
たこ焼きのフードトラックが。まだ日本を離れてから3日しか経ってないが、すでに日本食が恋しい。
さて、まず向かったのがこちらのノーベル平和センター。
入場料は100NOK=1400円
オスロパスで無料で入れる。
ちょうど爆弾についての企画が開かれており、真っ先に目に飛び込んだのが、広島長崎の原爆投下についての展示だった。
まさかノルウェーに来て原爆の展示を目にするとは思わなかったが、原爆の被害を受けた広島と長崎をメインに、戦後の日本がいかにして非核化のために邁進して来たか詳細に書かれており、静かに胸を打つものがあった。
奥の部屋は常設展で、暗い部屋にタブレットに歴代平和賞受賞者が映し出され、彼らの業績が紹介されている。
オバマさんももちろんいた。
一通り見終えて外に出ると、英語ではない言葉で広島の原爆についての説明がされていた。オスロの中学校の社会科見学だろうか。
おそらくノルウェー語で説明しており、何を言っているのか分からなかったが、時折聞こえる「ヒロシマ」という単語になんだがうるっと来てしまった。
原爆の話は小学校からずっと何度も何度も授業で聞かされ、聞き過ぎたせいか自分には関係のない遠い昔のことのように思っていた。しかし日本人の僕よりもっと遠いノルウェーの子どもたちが、今こうして原爆の悲惨さに耳を傾けている。
そのことに胸が熱くなり、じんと目頭が熱くなった。
ノートにメッセージが書けるようになっていたので、片隅に僕の願いを書いておいた。ノルウェーのオスロに行った際には、ぜひノーベル平和センターを訪れ、ついでに僕のメッセージを探してみてほしい。
いや、僕のメッセージなんかどうでもいい。
一人の人間として「平和」とは何か、実現するためには何をすればいいのかを真剣に考えさせられた。ぜひオスロに来たら足を運んでみてください。
さて、ノーベル平和センターを後にした僕は次の場所へ向かう。
オスロ市庁舎前の港の東側にアーケシュフース城という城がある。
実はこのお城、アナと雪の女王のお城のモデルになっているのだ。
しかし城というよりはどちらかといえば要塞に近い。
背の低いがっしりとした建物がぐるっと海岸線を囲っている。
オスロパスで中を観覧できると聞いていたのだが、なんとつい先週に公開が終了。春から夏にかけてしか中に入れないらしい。
ノルウェー王宮に続く閉館でショック。
仕方がない。気を取り直して次の目的地へ。
再び市庁舎前に戻りトラムにのり、5km先のヴァイキング船博物館へ30分かけて向かった。
北欧といえば海賊ヴァイキングを思い浮かべる人も多いだろう。
こちらのヴァイキング博物館ではそんな彼らの歴史を実物大の船と共に展示している。
荷物を預けにロッカーへ。ヨーロッパの美術館は荷物を抱えて入れないところが多い。
こちらのロッカーもボタン式なのでコインがいらない。
ノルウェーは現金なしでも何とかなりそうだ。
料金は80NOK=1120円。もちろんオスロパスで無料で入れる。
早速中へ。船の博物館と聞いてなめていたが、かなり迫力がある。でかい。
ヴァイキングの物語をアニメーションで流している展示もあった。
これが半端なく面白かった。
ノルウェーの人の中にはあまりに粗暴だったヴァイキングの行動を嫌悪している人も多いのだそうだ。しかし僕には厳しい自然環境の中、新たな生活の地を求め船に乗り込み大海原を駆け回った彼らは勇敢だと素直に感心した。
アニメの迫力もすごく、10分くらい棒立ちで見入ってしまった。
今回は短いがここまでにしよう。
想像より寒かったオスロの街は、想像以上に僕の心を熱くしてくれた。