みんなに本をプレゼントして代わりに感想書いてもらいました

Twitterで僕が本をプレゼントするので代わりに本を読んで感想を書いてもらうという企画をやってます。(今もやってるのでぜひ応募してください!)

たくさんの方に参加していただき、いろんな本の感想を送ってもらいました!この記事では本と共に皆さんの感想を載せていきます!随時更新していきます!

臆病者のための億万長者入門

金融リテラシーをあげたいと思い、読みました。主に考えたことは2つです。1つ目は、お金シリーズの本をたくさん読んで自分のレベルを上げないといけないことです。全体的に内容が難しくなかなか理解できませんでした。2つ目は、2次情報や、情報商材に騙されて詐欺にかからないためにも、リテラシーを持って生きていくことがこの時代においては大事であるということです。

本にあった資産運用の4つの原則

①確実に儲かる話はあなたのところには絶対に来ない

②誰も他人のお金のことを真剣に考えたりしない

③誰も本当のことを教えてはくれない

④自分の資産は自分で守るしかない

という原則から考えさせられました。この本を読んで、自分はとりあえず行動するということを日々大事にして生きてきたが、ビジネス系の話には即決しないようにこれから生きていこうと思いました。

 

 普通の人びと

職人や事務職と言った「普通の」、ナチス台頭以前に教育を受けており妻や子供を持つような年代の人々が治安部隊に召集され、最初は忌避感を示したものの、ユダヤ人の幼児や女性、老人をも銃殺していく様子を個人視点の証言を豊富に取り入れつつ文章にしており非常に臨場感にあふれている。当然処刑寸前のユダヤ人の悲惨な様子なども記してあるが、この書籍でそれ以上に注目すべきことは如何に忌避感が薄れていくのか、或いは如何に現場の兵士に忌避感を覚えなくさせる、作業の断片化による責任の断片化や日常化といった状況が作用しているのかということである。この書籍で執筆調査の対象となっている部隊の隊長でさえ最初の大量処刑任務では罪悪感から泣き、部下に処刑作業に関わらない機会を与え、任務中現場から離れている。現場の兵士達も激しい動揺を見せるが結局この500人程度の部隊は3万以上を殺害し、4万人以上を強制収容所へ強制移送しているのである。戦場における激情に駆られた虐殺ではなく後方地帯における標準の作戦行動によってこの大量殺戮が行われた様子とその分析を本書は行なっており特にその組織文化などの分析は一読に値する。

 

多数決を疑う

前半は社会的選択理論の概要を厳密さを度外視して語ったもの、後半はその理論を支える思想と実際の社会問題について述べたものだった。集団が何かを選択するときに、どういう条件を課すべきなのかを考えさせられた。特にアローの不可能性定理の話で、二項独立性と満場一致性を満たすのが独裁制のみであることを知り、衝撃を受けた。となると当然、二項独立性は担保しない方面で考えを進めるべきだろうが、票の割れへの強さをどこまで求めるかが一つの問題かもしれないと思った。

僕自身は理系なので、社会的選択理論の定式化されたものもあまり負荷なく読めると思う。類書でそのようなものを読んでみたいと思った。

 

弁護士による宇宙ビジネスガイド

この本の特徴の一つは、宇宙に関するビジネスを広く浅く紹介していることである。

宇宙、と一言でいっても、ビジネスの視点から見ると、その対象となる領域は、衛星、GPS、打ち上げロケット、リモートセンサー画像など既に運用がなされているものから、宇宙資源開発、宇宙ホテル、宇宙エレベーターなどの、現実味を帯びないが、”new space"と呼ばれる潮流に乗るベンチャー企業が事業に挑戦している領域まで多岐にわたる。これらのビジネス商材としての宇宙について、この本では明快に書かれている。

この本のもう一つの特徴は、第一線で活躍してる弁護士らが執筆していることだ。ビジネスを行う上で欠かせない要素の一つに、「社会のルールを守る」というものがある。ルールを制する者が強いことは、ビジネスでも同じである。そしてここでいうルールとは、法律である。ビジネスは法律の知識なしでは円滑に進まないのは宇宙分野においても例外ではないことを、本の執筆者たる弁護士らが教えてくれる。感覚でわかっているようで知らない法律のいろはについて、宇宙を題材にわかりやすく解説してくれているのだ。

例えば打ち上げロケットを打ち上げて衛星を軌道上にのせる時、法律はどのように関係してくるだろうか。

打ち上げ事業者と衛星のオペレーターが異なる場合、そこには「ロケット打ち上げ契約」が存在するはずで、契約は民法その他国内法が管轄している。では打ち上げたロケットが墜落した場合はどうなるか。契約当事者らは莫大な損害を負うことになる。民法においては、ロケット墜落の責任の所在によってどちらが損害を賠償するかが決定されるが、その賠償額は莫大になるから、支払うものなら倒産は必至である。そこで、契約当事者は、相互の損害賠償請求権を放棄する合意(=クロスウェーバー)を契約書に盛り込むのである。ロケット打ち上げ以外にも、衛星から撮ったリモートセンサー画像の著作権など、弁護士らしい実務的な観点から宇宙ビジネスを解説してくれる。

さらにこの本では、宇宙は政治の場であることについても言及されている。特に印象に残るのは、宇宙資源と既得権益の話であった。

宇宙に関する条約は現在5つ存在するが、いずれも、宇宙進出のアクターは国家であることが前提に作成されている。そのため、これらの条約では、民間企業の参入は想定されておらず、企業活動を規律する条文が設けられていない。他方で、国際法の判例に、条約に明示的に禁止するルールがなければ、国家はその領域内で主権を主張できるという原則(=ローチュス原則)がある。要するに、条約に書かれていないことはやっても違法ではない、ということである。

そのため、例えば民間企業が天体の資源を入手した場合、「企業が取得した資源の所有権は認められない」なんて書かれている条約はないので、他企業より先に資源開発したもの勝ち、先に進出した企業が既得権益を持つことが可能、と解される可能性は否めない。これが通常のビジネスの文脈であれば、この運びは当然であるが、宇宙条約は「国際公益」をもっぱらの目的としているから、上記の帰結は適切ではない。加えて、条約が複数あることから、各国にとって都合の悪い条約には批准しないため、実効性がない。国際法における宇宙空間の規律は成熟していないと言わざるを得ないのである。

ビジネスから法律の知識まで、得るものは少なくなかったように思う。

宇宙ビジネスを志す人、そして現代を生きる法学の学部生に読んでいただきたい一冊であった。

お金持ちになれる黄金の羽の拾い方

この本通じてかなり印象的だったのは生命保険がクソってことでした。生命保険にかけるお金を減らす=支出を減らすになるんだなって感じました。

・不動産投資を将来的に考えている身としては不動産投資否定しまくってるように思えて不安になりました。

・マイクロ法人の考え方すごくいいなって思えましたが、自分は公務員になるので多分副業だから断念か…って思いました。

この本通じて感じたのはいつも中島さんがブログで言ってる情弱は搾取されるを制度や市場経済の面から言ってるということです。

バッタを倒しにアフリカへ

 幸せを感じるレベルが下がると、多くのことで感謝できるというのをラマダンやモーリタニアでの生活が例としてあったが、自分もよく分かった。日本で当たり前に全て行えていたことがひとたび外国に出ると、全く当たり前でなくなり、どれほど自分は便利で恵まれた国に住んでいたかがとてつもなく思い知らされる。

 任期なしで収入を得られる学者になるまでにはどれほど大変か。日本で学者と呼ばれるようになるまでには数少ない椅子を勝ち取らなければならなく、そのための第一段階のモーリタニアでの活動の様子を記した本で、著者の人柄や思ったことがそのまま記録されていて読みやすいし、読んでいて楽しかった。

しないことリスト

『しないことリスト』を読みました。タイミングが合うと本当に響く本だと思ったので、その感想を送ります。

まず、前提としてわたしは事務職OLなのだけれど、全然ちゃんとした大人じゃない。

ADHDを抑えるストラテラを服薬し、かろうじて身なりを整え、会社に体を引きずって行く発達障害者だ。

だから、と言うのはだらしなさを障害のせいにするようで嫌だけれど。

付き合いで行った飲み会を終電で帰って、お酒で目が冴えちゃってダラダラツイッターをして、最終的に翌朝土曜の予定に遅刻することも割とある。というか書いてる今、ちょうどその理由でデートに遅刻している。

気づいたら、仕事の飲み会のせいで、友達や大事な人をなくしそうになっていた。気づいたら、翌朝の予定が詰んでいる。

何が本当に必要で、何がいらないんだろう?

わたしは大事な人と土日遊びたいから働きに出ているのに、労働に付随する飲み会の結果が、プライベートが破滅することなの?そう思ったとき、『しないことリスト』というタイトルがとても響いてきた。「人生の99%はあなたに必要ないことだ」という帯が、すごく頼もしく思えた。

モノやコトだけでなく、「できない約束はしない」とか「みんな頼まれたがりなんだから、一人でやろうとしない」とか、「睡眠は削らない」とか。

あっ、そういえば、そうだよなぁって膝を打った。当たり前に思えることが、必死に目の前の約束や目標を追っかけてると抜けちゃうんだなぁ。

意外と私は、付き合いとか、広告とか、「私がやりたいんじゃないけど、周りが巻き込んでくるもの」に負けやすいんだな。

そんなことが見えてきた。

それと同時に、「もしかして、わたしは大きな楽しみっぽいものと引き換えに、たくさんの時間と体力を失っているんじゃないか?」と思えた。

まぁ、『しないことリスト』というタイトルに惹かれちゃう時点で結構疲れてるのかもしれない。

タイトルに惹かれた人、気になってるけどこの手のハウツー本はなぁと思ってる人にほど、迷いなく読んでみてほしいな、と思った。自分が意外と無駄なこと・無理なことをしてるな、自分は意外と追い詰められているな、ということがしみじみ理解できる。

世界は、仕事に邁進しろ、もっといい給料を貰え、綺麗になれ、英語ができるようになれとあらゆる外圧が溢れている。

そんな中で、諦めつつ、期待せず、ささやかに、自分のことを見つめながら過ごす生き方もあるんだなぁと前向きになれた。

私は作者のphaさんほど社会を手放せない。だから、ホントはいらないものを見極める練習に、この本を使いたい。いらない付き合いとか、私はやりたいわけじゃないうっかりやっちゃうツイッター、うっかりしちゃう買い物、みたいなのを少しずつ、しないことリストに入れていけたらなと。

私のしないことリストはちゃんとしないでいられてるかな?そういう気持ちで、しばらく間をおいてまたこの本と向き合えたらな、と思った。

反日種族主義

この本は、朝鮮人がなぜ反日主義国家から抜け出せないのか、事実はどうであるかを淡々と根拠と共に解説している本であった。

朝鮮は長い間嘘で塗り固められた歴史を作り上げ、それこそが事実であると信じて疑わないため国民全体が反日に陥るという内容がなんとも面白い。それを誰も疑わないほど根付くとはむしろ尊敬だ。

資料や作者の推理、思想を全て正しいと考えるのは危険だが、この本の内容はそこそこ信用できるのではないか。

著者が、この本を出版しようと思ったこと、出来たことに驚いた。なぜなら朝鮮人が今まで築き上げてきた反日という歴史をほぼ全て否定するような内容だからだ。またそれが韓国、日本両国で注目を集めているという事に対してこれを機に歴史の再認識をし、両国の誤解が少しでも解け政治的に良い交流が出来れば良いなと思った。まあそれはまた別の話なのだが。

この本と出会うきっかけとなったのが、私の叔父が韓国人であり、母と韓国旅行に行った際に買ってきてほしいと頼まれたからであった。その本を韓国で購入した時、タイトルは漢字で書いてあった為理解できた、がしかし私は韓国語を読むことが出来ないので、気になっても読むことは出来なかった。その1ヶ月後くらいに日本語版があると知り購入するか迷ったが単純に金欠だった為購入しなかった。そんな時中島さんの1000円あげるから本を読んで感想を送ってほしいという企画に出会った。本来なら私の好きな経済学の本でもよかったのだが、この本の存在が頭から離れずいつもの私なら買わないこの本に手を出すことが出来た。本当に感謝しています。

サードドア

サードドアという本を読みました。アレックスバナヤンという大学生が世の中の成功者にインタビューして回って本を作ろうとするお話。同い年くらいだろうにすごいなぁと感心した。

そもそもこの本にはミクロで見てそのまま名言集に載せられそうな言葉がたくさん出てくる。

”ファンか友達のどちらかにしかなれない。”

”この話を受けないならお前は人生最大の間違いを犯すんだ”

”「どうして他に人にこの役をやらせてあげないんですか?」「喜んでやらせたいよ、でも誰も頼んでこないんだ」”

ここで取り上げるだけだと大したことないようにも見えてしまうが話の中で見ればこれ場は非常に大きな意味を持ってくる。

マクロで見るともっとすごい。

私達がぼーっと過ごす大学生活の中でこれだけのスピード感でやりたいことをすすめている人がいる。そのことが実感できやる気の湧いてくる本です。ぜひ時間をとって一気に最後まで読んでほしい本です。

医者が教える 正しい病院のかかり方

食事にいけばメニューがありシェフのおすすめがある。

しかし病院にはメニューもなければ医師が何を考えながら診察をしているか、

患者のどの部分をみているかもわからないまま大きく口を開けて服を上げるだけである。

実際、ウーンとうなっているお医者さんにが何を考えているか気になったひとは多いだろう。

自撮りするJKのように、診られているポイントがわかればよりよい診療を受けることができる、つまり本書を読めば医師をよりよく利用できるようになると思う。

コロナウイルスが話題である。日本では患者の検査が進んでないじゃないか、なんでしないんだ、という声があるが、ぜひこの本を読んでほしい。検査が万能ではないことくらいは垣間見ることができるだろう。また、今のような感染症が流行しているときは、デマが流布されがちである。僕もTwitterなどで様々なデマをみてきた。さすがにこれはデマだろう、と一目でわかるものもあれば、動画とともに投稿され素人には判別がつきにくいものもあった。やはり信頼するべきは元ネタ、この本の言う通りor.jpドメインやgo.jpドメインで公開されている学会や公的機関の情報であろう。テレビとインターネットに情報源を握られた人々が正しい情報を手にし続ける方法はこれしかないと思った。

えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経

仏教を面白そうだという理由から独学で学んだ笑い飯の哲夫さんが書いた般若心経の解釈本です。

般若心経は観音菩薩さんがブッダの弟子に対して教えを説いている物語です。

その教えを現代の日本人でもわかりやすいようにうんこを主軸にして語っています。

ほんの書き方が独特でたまに回りくどいと思ってしまうほどボケがしこたま満載です。合う人は合うし、気にしない人からしたらそうでもないな、って感じの本です。

私は次書である「ブッダも笑う仏教のはなし」でこの本の存在を知りましたが、どちらの本も堅苦しくなく、仏教についてとても身近に感じました。

般若心経が一番近くに感じるときはやはり法事(厳密には法要)でお坊さんが読んでくれるときですが、「独特なイントネーションで読んでるなー」と考えるだけで、なんで読んでるのか、どんな内容を読んでいるのかを詳しく考えることはありません。

そんなときに軽い気持ちで読めるのがこの本だと思います。

知らなくてもだめ、オタクばりに詳しすぎて隣の女の子を引かせてもだめ、適度に全体像を知っていてニワカ以上の知識があればいい。中道を進むことがいちばんええ感じなんです。

悩みすぎてもだめ、考えなしもだめ、適度に考えることがいい。

自分も相手も動物も植物もない。すべてがいっしょなんだ。

軽い気持ちで読んだはずなのになぜか自分の人生観を考えさせられるような深い本でした。

ビジネスモデルナビゲーター

コンサル志望者におすすめ。ビジネスモデルモデルを顧客、提供価値(以上外部要因)、提供手段、収益モデル(内部要因)と定義した上で、現在のビジネスでは市場で勝ち続けるためにこれをどんどん変えることが必要と指摘した。

特にこの4つの中で二つ以上の軸を変えることをビジネスモデルのイノベーションとよび、具体的な例を用いてその手法を解説している。

各特徴的な基本のビジネスモデルごとに会社が紹介されてるんですが、例えば素材ブランディングでは他の製品の素材として本来代替可能な原料である自社製品を代替不可能な存在として最終顧客にアピールすることでブランド価値を高め、直接顧客にも自社にもwinwinな収益構造を確立しています。

これの原点として上がってるのはテフロンという洋服素材の生みの親デュポン社(これが元祖です)や、インテル社、ボッシュ社、シマノなどです。

残業はなぜなくならないのか

 電通社員の自殺をきっかけに始まった日本の働き方改革。その実情と残業が無くならない原因を各種データから検討する本。

 日本の総労働時間は徐々に減少している。しかし、より細かいデータを見ると現実は非正規雇用者が増えただけで、一般労働者の労働時間は変化していない。

 残業が無くならない原因として、残業ありきで設計された会社の多さ・残業の合理性・サービス残業の存在が挙げられた。残業の合理性に関しては、企業は労働者を増やすよりも一人当たりの労働時間を増やす方が安く済む。法定労働時間を超えて労働させると罰を課されるドイツ・フランスとは違い、日本はそれが可能なのだ。

 日本の働きすぎ社会への処方箋として、まずは労働実態をきちんと測って把握すること。また、取引先に振り回されることなく、顧客を絞って仕事の絶対量を減らすなどの対策があげられた。

 必死に精一杯働くことが美学とされてきた日本社会で、残業問題を解決することは簡単なことではない。生産性の維持と労働時間の削減の両立をどのように行うかが、これからの日本社会の課題であり、社会人だけでなくこれから社会に出て行く僕ら学生も向かい合うべき問題であると感じた。

クジラアタマの王様

著者がアクションを文芸でどう表わそうかと考えて、アメコミ的な漫画が間に挟まれている小説で、文章だと表現しづらい臨場感・躍動感が伝わってくる面白いストーリーだった。

奇しくも新型インフルエンザの流行をテーマにしていて、それに対抗して戦う男たちが描かれているので、今のコロナの流行と重ね合わせながら読むことができた。ワクチンが出来ない中でこの先どうなっていくのかが妙にリアルだった。

夢の中での勝負の結果が現実に影響を与えるという設定で、現実のピンチに対して寝て夢の中で勝とうとする主人公が、考え直して現実で戦おうとする姿が印象的でかっこよかった。

自分のアタマで考えよう

 本書では、「11の思考のワザ」をふんだんな具体例を用いて解説している。例えば、「いったん『知識』を分離すること」「判断基準の取捨選択をすること」「自分独自の『フィルター』を見つけること」など。

主張を補強するために具体例を用いることは文章構成に必須だが、本書は特に具体例の数が多く、それらについて深堀りされていたので、いささか問題集を開いているような感じもした。

中には経済や政治の話もあってそれらは僕には難しく思えたが、何より印象に残ったのは、それぞれの「思考のワザ」に使われる図・表である。

 例えば、思考のワザ:「あらゆる可能性を探ること」では、「考えに漏れがないか」が重要視される。そこで使われるのが、「分解図」と呼ばれる樹形図のようなものである。物事の構成要素を理解し分解すること、樹形図を描いたりフローチャートを組み立てたりすることは僕自身も今まで数学でやってきたはずなのに、それを日常生活で使ったことはおろか使おうという発想すらなかったので目からウロコだった。

他にも、林修もやっていた、縦横2×2のマスを使って物事を大きく4つにタイプ分けするワザも紹介されている。

 やはり本書の目玉は、上にも紹介したような11のワザに使われる図・表だろう。これらは決して複雑なものでなく、使い方も具体例と共に分かりやすくかかれているのですぐにでもマネできるのも魅力的だ。

本書を通して、物事をしっかり考えるには、うんうん唸って頭の中だけで考えるだけでなく、自分の手を動かしてメモや図・表をかくという具体的なアクションが重要なのだと再認識できた。

コロナウイルスをはじめ様々な情報が錯綜する今日、情報・データをあれこれ仕入れるだけでなく、常にそれらに「なぜ?」と「だから何が言える?」を突き付けて、自分のアタマで考えることが必要だと思う。

十角館の殺人

本格派ミステリと言われてるだけあって面白かった。必ず講談社新装版のを読むべき。推理小説だが海外の推理小説も知ってればもっと面白く読めたと思う。あるページで点と点が線になる部分があり鳥肌が立った。ミステリなのでkindleよりも紙の方がいいかもしれない。前に戻りたくなったりするので。

アンネの日記

Kindle版「アンネの日記」を読みましたので、ここに感想を書かせていただきます。文章があまり上手くないので、読みにくいかと思いますが、ご了承ください!!!!

まずは、去年からヨーロッパに留学をしていて、それなりに周辺国へ旅行に行きました。ですが、それぞれの国の歴史や社会的背景を全く知らなかったので、少し勉強したいと思って今回は「アンネの日記」を読ませていただきました。

著者アンネは13〜15歳の二年間、キティと名付けた日記帳に戦時中の生活のを記しました。その日記には、食糧事情、戦争状況、日々の出来事、潜伏生活を手助けてくれた人のこと、同居人や家族への不満、親への想い、隠れ家での恋愛、アンネの将来のことなど、幅広く、しかも事細かに書かれています。

そもそもアンネは物を書くことが好きであり、将来はジャーナリストになりたいと考えてたため、この日記が戦後役立つと考え、書き記し続けました。アンネは10代前半とは思えないほどの文章力と思考力を持っていると感じられました。もともと物書きであったことも考えられますが、潜伏中に住んでいた隠れ家では、本を読んだり勉強したり思考したりすることしか出来なかったためだったのかもしれません。実際にわたしもギチギチのスケジュールで日本で生活していたよりも、ある程度まとまった自分の時間がある留学中の生活の方が、考える時間が格段に増えました。

そして、14〜15歳にしてアンネは、女性の社会での役割に対する考えも持っていました。女性はもともと子どもを産み育てるものとして作られていることを彼女はきちんと把握しています。子育てに目を背けたり、単に女性の権利だけを主張しているのではなく、社会全体の仕組みにまで目を向けてその批判を述べています。

アンネは視野の広い意見だけでなく、確固とした自分というものを持っていました。他の人と比べられるのを嫌い、親にはたった一人である自分を見てほしいと記述しています。さらにアンネは潜伏生活中に同居人の一人である男の子に恋をします。恋に落ちる過程や彼に対する想いなど、思春期の女の子が感じている複雑な心のうちが本当に細かく記されています。

またアンネたちは、何度か隠れ家の存在が見つかりそうになった経験をしてます。その度にトイレは使えない、小さな音すら立てられない、話もできない、そして常に最悪の事態を想像し、震えながら夜の間を過ごすことがありました。見つかってしまえば最後、どうなるのはラジオなどを通じて知っていたために、本当に恐ろしかったと思います。幸い、わたしたちは平和な時代と国に生まれてきたので、そういった死を目の当たりに感じることはありませんが、その時の恐怖は計り知れません。

そして、アンネはユダヤ教を信仰していましたが、信じるものがある人は強いと考えます。名誉と良心を保つことで、隠れ家での生活が元々の生活とどんなにかけ離れていても強く生きていけた要因でもあったのではないかと思います。それはアンネ自身だけの話ではなく、同居人と家族にも当てはまります。

一番衝撃的なシーンは、やはり日記が途切れたところでした。約二年間続いた日記は、当たり前のように次に続くと思っていました。にも関わらず、突然、なんの前触れもなく終わってしまうことが衝撃であり、なおかつ恐怖でもありました。なぜなら、二年間の日記を読んできて、アンネたちの生活や心のうちをなんでも把握しているからです。親しい友達のような感覚でした。

戦争や差別はもちろん恐ろしいと学校や映画で知っていました。しかし、教科書はただの事実を教えてくれますし、映画もノンフィクションであれ、それ自体は作りものです。しかし、この本は日記なので、ありのままの生活が描かれています。当たり前のことですが、あまりにも生活感に溢れすぎていて、感情移入せざるを得ませんでした。二年間のアンネたちをこの目で見た気分になってしまいました。

つい先ほど、信じるものがある人は強いと書きました。しかし、それが時には仇となります。キリスト教とユダヤ教は戦争以前からずっと仲違いしてきました。互いに信じるものが違い、互いに自分が正しいと思ってしまうので、相手を受け入れることは容易ではありません。宗教問題が難しい問題であるのはこういうことが一因でもあります。どちらが優れた宗教なのか、優劣のつけようがないからです。しかし、ヒトラーはそれを賢く利用し、ドイツ国民を団結させてしまいました。実に残虐な方法で、です。アンネ自身、ユダヤ人がなぜドイツから迫害を受けてしまっているのかを理解できないわけではないと言っています。しかし異質なものを排除するやり方ではなく、互いを認め合うやり方でなくてはならないとも言っています。本当にその通りですし、現代社会においてもまだまだ十分に言えることです。時代が進むにつれて、そしてなるだけ早く、どんな人でも平等に生きやすい世の中になっていくことを願います。

デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術

僕はオーストラリア留学中なのですが、4か月もたつと飽きてきてしまい何か新しいことを学びたいと思い、仮装通貨を始めました。

そしてやるからには本気でと決意した僕は大学生の2か月分の給料15万円をぶち込みました。

そんなおり中島さんのキャンペーンに当選しこれを気に勉強だと本を頼みました。

本の内容は面白く夢中に読み漁っていました。

その間に15万円が5万円になっていることを知らずに。。。。。

感想

この本は株の投資の心得ややってはいけない失敗が書いてあります。またそれらは日常生活に落とし込むことができるものもあるということに気づいたので抜粋してお伝えします。

①失敗は成功のもと

【本の中】初めの投資は絶対に損する。大切なのはどの行動で損したのかその分析をすることである。

【日常生活】投資以外でも失敗することはあるんだけれど、その失敗したという事実に着目するのではなく、どれが失敗を引き起こしたのか次に活かせる分析をすることが大事。

②己を知る。

【本の中】投資の種類には複数あるが自分のパターンを見極め、自分に適している方法を身に着ける。

【日常生活】人には様々な性格があり、成功した人の模倣をするだけでは意味がなくそれは自分で考えるのをやめただけだと気づきました。そこに自分の性格や能力を加味し、自分でつかみ取らなくてはならない。

③待つな、動け

【本の中】自分で考えなしに株を買って待っているだけでは、ただのギャンブル。負けているのと一緒。自分で動き考え、試行錯誤することが大事

【日常生活】成り行きに任せることは自分の可能性を放棄し、負けているのと一緒。時には待つことも大事だが基本的には自分で動くという気持を大事にする。

これらが僕の学んだこと(感想)です。

またこのほかにもこの本には投資でやってはいけないことも書かれていました。

そこに身に覚えがあった僕はこれからは気を付けよう、15万をコツコツと増やしていこうと決意した矢先、3分の1になった15万を見た時どんな感情になるでしょうか。

そうです、これが噂の絶望です。

10万円あったらハンバーガー1000個食べれるとかわけわかんないことをずっと考えていましたが失敗は成功のもとです。

この絶望をもとに、失敗を糧にこれからはバイトを頑張ります。

失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!

失敗というのは誰しもが避けていきたいと感じるものだ。私自身も失敗せずになれるのならすぐに大物になりたい。

今回読んだ大野正人著の「失敗図鑑(すごい人ほどダメだった)」には、ライト兄弟やアインシュタイン、スティーブ・ジョブズなど24名の偉人の失敗談が書かれている。本書に描かれている“成功者”たちの“失敗”を知ることで、「チャレンジして失敗する」ことが人生の楽しみであるとであると認識することもできるだろう。

この本に書かれている偉人たちの中で私が特に面白いと感じたものを2つ紹介する。

1つ目は、「サルバドール・ダリ」の失敗だ。

ダリとはスペイン出身の画家で、ヘニャヘニャの時計の作品などで有名だろう。

彼は、変な絵を描いていると思われていたため、実際に変なことをたくさんしていた。(頭にフランスパンを乗っけてリーゼントを作る、車をカリフラワーでパンパンにするなど)

そんな彼も失敗を起こしている。ある日彼は潜水服を着て学校に登校した。すると、空気が入ってこないような設計になっていたため、窒息しそうになって仲間に助けられたそうだ。

彼は「天才を演じきっていれば、天才になれる」と言葉を残している。

確かに死んでしまいそうな失敗を起こしてしまった彼だが、自分の中の才能を認めてくれるのは自分だけであり、その才能を開かせるためには、やりたいようにするだけであると考えていた。

「自分は天才だ!」と思い込んでおくことが天才になるための近道なのだろう。

2つ目は、「野口英世」の失敗だ。

黄熱病の研究、そして1000円札としても知られている彼も失敗している。

それは、「遊びまくってしまう」ことだ。

彼はお金が入ると全て使って豪遊していたらしい。留学費用としてもらった大金の大半を一晩で使い切ってしまったとも言われている。

そこで彼は人からお金を借ります。しかし、それもすぐに無駄遣いししまうため、すぐになくなります。その中で、彼は「信用」を失っていきます。

しかし、彼は信用を失いましたが、研究に対する努力だけは惜しまなかったため、失われた信用を取り返すことができました。

我々は信用を失うとマイナスに考えてしまうが、今までにその信用をどのように得ていたのかを考えてみると、自分の良い部分に気づかせてくれるだろう。

このように、成功している人であっても、たくさんの失敗を乗り越えてきている。失敗してしまうと自信を失ってしまうが、それをポジティブに考え、行動することが大成功への近道であるのだと思う。

私が大学受験の時にお世話になった社会科の予備校講師の言葉で好きなものがある。それは、「怖くても動こう」というものだ。

怖いからといって止まっていたらこの世の中は何も変わらない。誤解を恐れずいうと、自分が生きているという証拠を残せていない。

逆に、行動するとどんな形であれ世界に変化を与えることができると私は考える。

たくさん挑戦してたくさん失敗していくというのが人生を楽しくしていくコツなのだろう。失敗が怖くてアクションが起こせないようなたくさんの人に読んでもらいたい1冊だ。

 

建築で日本を支える

今回の読んだ本書についての感想は現在の「建築」とは地域の人々よりも一部の資本を持った人や企業のためのものという印象が強いですが、伊東さんにとっての建築が、「人々に寄り添い生きていくための環境をつくる」ということであれば、地域に密着し愛着されるような建築をすることが可能だろうし、これからの若い人たちにも街並保存や空き家回収などにもっと目を向けることが大事だと感じました。

そしてガラス張りのビルだらけの均質的で経済合理性を求めるばかりでなく、地方の土着性・歴史風土、人との繋がりみたいなものを活かした建築の方により可能性や面白みが共感できましたし、伊東さんがどれだけ建築や人に対しての想いがあるのかが伝わる内容でした!

サロメ

岩波文庫のワイルド作、サロメを読みました。小説というよりも演劇の台本を読んでいるという印象です。どこまでネタバレしたらいいのかわからないので結末は省きますが、内容は大まかに次のとおりです。美しいユダヤの王女サロメが預言者ヨカナーンに恋をするのですが、ヨカナーンはサロメに見向きもしない。サロメの義父、エロドはサロメに舞の引き換えに望むものを何でも与えると言う。サロメが望んだものとは、、、。

この本を選んだ理由は、古典作品に触れる機会が今まであまり無かったのと、以前から気になっていたからです。

以下感想です。

現代の日本の娯楽小説などと比べて文章の修飾表現がかなり多く、外国で書かれたものと言うこともあってか、かなり異質なものを結びつけて表現していると感じました。

冒頭では死んだ女のように美しい月、と絶世の美女サロメの美しさ

を結びつけるなど、サロメの今後を暗示させる表現となっており、改めて読み返すと見事だと思いました。

ほぼセリフのみの台本形式の文のためとても読みやすいです。古典作品に対する苦手意識が薄れました。

現代の日本の娯楽小説などと比べて文章の修飾表現がかなり多く、外国で書かれたものと言うこともあってか、かなり異質なものを結びつけて表現していると感じました。

車輪の下

ヘルマンヘッセと聞くと、国語の授業でやった「少年の日の思い出」しか出てこなくて「車輪の下」という本を書いていることは今回紹介されてはじめて知りました。

読んでみると古い本かつ海外の本なだけあって、言い回しに馴染みがないことが多かったり、また情景描写が詳しすぎて情報処理が追い付かなかったりで結構読み進めるのに骨がおれました。

ある村で勉強がとてもできる子が周りからの期待を背負って勉強を頑張る。その過程で色んなものを失い色んなものを得ていく。そんな少年の気持ちは時間の経過と共にどう移ろって行くのだろうか。という内容の本でした。

自分自身中学と大学で二度の受験を経験した(大学受験では1年間浪人した)ので周囲の期待を背負って勉強を続ける苦しさが凄く上手に表現されていると感じました。

また、自分もそれくらいの頃に「他の人とは違うんだ」と思い周りを下に見ながら生きていたことが思い出されて気恥ずかしくも感じました。

自分がこの作品で一番気に入ったのは

「なぜ彼は最も感じやすい危険な少年時代に毎日夜中まで勉強しなければならなかったのか。なぜ彼から飼いウサギを取り上げてしまったのか。なぜラテン語学校で故意に彼を友だちから遠ざけてしまったのか。なぜ魚釣りをしたり、ぶらぶら遊んだりするのをとめたのか。なぜ心身をすりへらすようなくだらない名誉心の空虚な低級な理想をつぎこんだのか。なぜ試験のあとでさえも、当然休むべき休暇を彼に与えなかったのか。」

と、子供の精神の成長を鑑みない周りのやり方に疑問を投げ掛ける部分でした。

早いものでは幼稚園から受験があるような日本を振り返ってみて、凄く考えさせられるものがありました。

今回中島さんこの企画のお陰で「車輪の下」に出会えたことに感謝してます。

ありがとうございました。

 

完全教祖マニュアル

タイトルの怪しさから今まで敬遠していた本でしたが、内容はめちゃくちゃ面白く一気読みしてしまいました。宗教知識が皆無に等しい僕でしたが、専門用語等が出てこないためスラスラと読み進めることができました。

また本書を読み進めていくうちに、教祖が信者から搾取するビジネスモデルは宗教団体に限らず他の場所でも類似したものが見られる事に気づきました。例えば、熱狂的なアイドルオタクや胡散臭いインフルエンサーなどです。これらも形を変えれば「教祖」と「信者」の図であるように感じました。

一見突飛な内容であり再現性に欠けるように見える本書ですが、随所に日常の人間関係でも応用できるようなポイントもありとても読み応えのある本でした。

世界最強の商人

世界最強の商人、ありがとうございました。大変興味深く読みました。感想以下の通り送ります。

先に『7つの習慣』を読んでいたことがあったため、基本的には要点が似ているなといった印象を持ちました。それだけ、両書に記載されている成功哲学は再現性が高いのではないかと感じました。

『7つの習慣』には記載がなく、私が良いなと思ったのは、第6の巻物にある、「自分の感情の主人になる」です。特に心を打たれたのは以下の部分でした。また、然るべきときに見返し続けたいなと感じました!

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もし、気分が沈んでいたら、歌おう。 もし、悲しかったら、笑おう。 もし、気分が悪かったら、仕事を倍にしよう。 もし、怖かったら、頭から飛びこんでゆこう。 もし、劣等感を感じたら、新しい服に着替えよう。 もし、自信を失ったら、声を高めよう。 もし、貧しさを感じたら、来るべき富を考えよう。 もし、能力に自信をなくしたら、過去の成功例を思い出そう。 もし、卑屈になっていたら、自分の目標を思い出そう。 今日、私は自分の感情の主人になる。

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余談ですが、キリスト教にまつわるストーリーもありましたが、そこは必須ではなかったように感じました。

以上です。

 

銀の匙

銀の匙ってどんな話だろう。

農業の話?

畜産の話?

商売の話?

主人公の八軒は勉強のプレッシャーに耐えきれず、進学校へ行くのを避けて農業高校へと進学する。

いわば落ちこぼれのドロップアウト組だ。

逃げた先で新しい仲間に出会って、楽しい学校生活を満喫、、、

そんな甘っちょろい話ではない。

八軒に待ち受けていたのは、

構内で遭難しかけたり、

馬の世話をする奴隷となり、

鶏の世話をする奴隷となり、

可愛がって育てた豚を殺して食べる。

そんな現実だ。

でも、八軒は意外と粘り強かった。

馬の世話から逃げなかったし、勉強では一目置かれたし、お節介が過ぎてピザを焼いたり、ベーコンを作ったり、挙げ句の果てには起業した。

とある資格が取りたいがために、3年12月というギリギリから受験勉強を始めたりもする。

最終巻のテーマはこの受験勉強と起業、それと八軒とは違う道を行く友人たちだ。

ありえないスタートから八軒は成長したが、皆が皆うまく行くわけではない。

同級生の1人、駒場の実家は離農、要するに倒産してしまった。駒場は学校を去っていった。

就職に失敗したチーズバカもいる。

マンガの世界だからといって、何でもかんでも完璧ではない、ハッピーエンドではない。

ここが銀の匙の魅力だと思う。

試される大地北海道、とはよく言ったものだ。

銀の匙では、皆誰もが現実に試されている、弄ばれる。

八軒は何度も何度も試されたが、諦めが悪かった。

その結果、良い事がたくさん起こったし、とても強くなった。

誰もが八軒になる必要は無いけれど、誰だって現実に試される時は来る。

銀の匙は、そんな時に諦めを悪くさせるマンガだと思う。

ちなみに、退学した駒場もまた諦めが悪かった友人の1人だ。

厳しい現実に試されようとも、諦めが悪ければ案外何とかなるものだ。

 

パソコン仕事が10倍早くなる80の方法感想

まず、この本の内容をざっくり説明するとWindowsをショートカットキーを利用して効率的に使う方法が記載されている。

ウェブぺージ、Excel、メールなど標準的な機能をどのように上手く使えば良いかが書かれている。

自分はMacユーザーなので、あまり役に立たなかった。Windows用と書かれてないのでMacユーザーの方は購入する際注意して下さい。

ただ、Windowsユーザーにとってはとても良い内容だと思った。パソコンをある程度使って、標準的な機能は使うこなせるが、プラスαで効率的な使い方を学びたい方は是非参考にして頂きたい。

箱男

安部公房の「箱男」は写真集だった

例えば岡本太郎も写真が得意で生涯で1万枚以上も撮影したと言われているが安部公房もその人だとは知らなかった。箱男というタイトルをめくったところにフィルムのネガがポツりと写っていて(良いな)と思ってふと見返しを見たら「本文写真 安部公房」と署名されていて、写真に付けられたキャプションが絶望を色濃くしている。

そして主人公は覗き趣味の元カメラマンである。覗き趣味が高じて箱に閉じこもって生活する「箱男」になってしまったのだ。そして君も箱男を見たことがあるに違いないと前置きした上で「見て見ぬふりは、なにも君だけとは限らないのだ」という一文は何かイラッとした。自分から箱男になっておいて何を自己憐憫に浸っているのかと。自分が無害な存在だと言っているのも何だかな、無害かどうかは周りが決めるんであって自称するのは違うぞ。まだ14ページ目だけどもう読みたくない。

何だろう、覗き穴からみた光景、臨場感、男があれこれ考えを巡らしている時外から見たら「足の生えた箱がぽつりと佇んでいるだけ何だろうな」というのもありありと浮かんでくる。読み進めどんどん引き込まれる。だけど男は何かから目を逸らして時間を潰しているだけなんじゃないのか。

男は自身をヤドカリに例えて「無理に引出されると死んでしまう」と言っている。

「ただの強がりだけで、3年ものあいだ箱生活を続けたり出来るものか」

この言葉に同調できなくなった時、人は箱の外に出ることが出来たということなのだと思う。

「砂の女」では最初から最後まで砂丘の情景が続く作品で最後まで主人公目線で語られるので分かりやすい作品なのに対して「箱男」は「供述書」という章が出てきたり混乱してくる。

自分自身の話をすると家族が宗教に熱中し崩壊した家庭に育った。両親は「自分が育てられたように子育てした」と言って、その宗教の教祖は「うちは宗教じゃない」と言い続けている。自分は環境のせいでこうなったという被害者意識がある。この1年初めて自分の人生に真剣に向き合い考え行動した。誰のせいでもなく思うようにやってみて気づいたことは「ある部分では誰かが悪いけど、ある部分では自分が悪くて…」という事だった。人生が一つの物語ではなく様々な思惑が折り重なったりぶつかり物語と関係ないものが物語を破壊して通り過ぎたりしてこの家庭が崩壊してからの9年間はただその舞台になってしまった。その結果残った人やものや自分があってそれは箱男も同じなのではないだろうか。

 

ケーキの切れない非行少年たち

朝なんとなくみていた情報番組で、カズレーザーさんがこの本がオススメ!と言っていたのが気になりました。私は、少年院の子供たちはどんなことを考えているんだろう、少年院ってどんな感じなんだろうという興味本位でこの本を読みたいと思いました。

精神科医で、少年院で法務技官としてのキャリアがある宮口幸治先生が書かれた本です。

ケーキの切れない非行少年というのは、粗暴な行動の目立つ少年との面接で、A4の紙に一つの円を書き、「ここに丸いケーキがあります。3人で食べるとしたらどうやって切りますか?平等になるように切ってください。」という問題を出してもそれができなかった、というエピソードがもととなっています。

このような知的障害を持った子供たちが少年院にはたくさん存在します。認知に問題がある子供たちに、認知行動療法を行なって、被害者の気持ちを考えろ、反省しろと言っても、それが認知できないので出来ません。ただ反省するフリをしている状態です。

そしてこの認知の歪みは、学校で気づかれることがほとんど無く、気付かれても具体的な対処がほとんど出来ていない現状があります。家庭で気づけて精神科を受診できれば良いですが、家庭でも知的障害という背景のために虐待やネグレクトが存在する事もあり、子供たちの問題が見えない状態にあります。

犯罪者の中に、発育環境が悪かったり知的障害があったりする方がいるということはぼんやりと知っていたのですが、私には関係ない、宮口先生のような心優しい方々に任せちゃえと思っていて、自分の心の汚さにはっとさせられました。幼少期の環境やハンディキャップのせいで、人生が決まってしまうというのは恐ろしいことです。私はラッキーなことに素敵な父母を持ちすくすくのびのび育つことができましたが、そうでない子供たちをなんとかしなければという先生の思いを尊敬します。

子供を持つ親だけでなく、教育・医療関係者、メディア関係者も読むべき本だと思いました。少年による非行が起こったとき、世間の興味はなんでこんなに悪いことをしたんだろうという原因に向きがちです。根本的な原因は先ほどのような知的障害や少年を取り巻く環境にあるわけです。少年たちをどのようにサポートし矯正すべきなのかというところを重視して考えるべきだと思います。

また、このような子供たちを刑務所から出して、社会で活躍させて、納税させればとても経済効果があります。世の中の大人たちはこの問題を他力本願にせず興味を持ち続けるべきだと感じました。

私は将来医療関係者になります。精神に問題を抱える子供達を前にした時、落ち着かせようと薬剤を投与することはその場での解決にはなるけれど、根本的な解決にはならないのだとわかりました。大学では、薬剤や精神疾患の疫学については学びますが、知的障害のある子供達が具体的にどのようなことに困ってどのような人生を歩むのか、社会的な援助はどうしたら受けられるのか、どのように接すればいいのか、などはあまり学べませんでした。そう言った意味で、この本をいまのタイミングで読んで課題意識を持てたのはよかったです。カズレーザー、ありがとう。

 

やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学

〇if-thenプランニングとグリット(意志力)について詳しく知ることができるという2点に絞っても、目標達成のためのメソッドを十分に知ることができる。目標の立て方、表現方法でモチベーションが変化するということ、「代替」「無視」「否定」の3種類がif-thenプランには存在するということ。往々にして人は「〇〇をしない」という目標を立てがちだが、「〇〇をする」とやるべきことに集中した形で目標を設定すること。あるいは「〇〇の代わりに△△をする」というように代替策を目標とするほうが継続しやすくなるというのは想像しやすい。

〇意志力もすり減る、だからこそ筋肉を鍛えるのと同じように意志力も鍛えるのだ、という発想が良い。固定的知能観に囚われず、あくまで拡張的知能観でいることでグリットを発揮できるようになる、というのはこれからも心に留めておきたい。すり減る意志力を適当値に保って物事に取り組んでいける工夫を自分で模索していきたい。適切な休みこそしっかりととるべきなのだろう。

〇心理学的な知識を持った上で目標を設定して挑戦していけば、自分の行動への迷いが少なからず減少するのではないかと思う。ある意味でメタ的な視点から自分を顧みることにも繋がり、モチベーションを保つ最大の習慣について根本的なところからわかりやすく解説している。人生のなるべく早い段階で読んでおくべき1冊だと感じた。

https://note.com/think_randy/n/nedc88c38a0df

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